舞台に映像にと活躍する鬼才・福田雄一さんが日本語台本・演出を務めたミュージカル『サムシング・ロッテン!』が、1217日(月)東京国際フォーラム ホールCにて、初日を迎えました。

この作品は『コーラスライン』『アニー』『レ・ミゼラブル』などの人気ミュージカルやシェイクスピアの有名な作品を彷彿とさせる場面が満載の全力で笑えるミュージカルです。

出演は中川晃教さん、西川貴教さん、瀬奈じゅんさん、平方元基さん、清水くるみさん、橋本さとしさんほか。いずれも実力派俳優が集結して作り上げた日本初上陸作品です。

舞台はルネサンス時代のイギリス。売れない劇作家ニック(中川さん)は弟のナイジェル(平方さん)と共に自身の劇団を運営していましたが、時代の寵児でありスーパースターの劇作家シェイクスピア(西川さん)に嫉妬するニックは、劇団の運営にも行き詰まり、妻ビー(瀬奈さん)の目を盗んで貯金を拝借し、予言者ノストラダムス(橋本さん)のもとを訪ねて、彼のお告げに従い、世界初の歌って踊る「ミュージカル」を書こうと決意します。

中川晃教さん

西川貴教さん

中川晃教さん、 平方元基さん

瀬奈じゅんさん

中川晃教さん、橋本さとしさん

一方、『ロミオとジュリエット』が大ヒットしたシェイクスピアも前作に負けない新作を、と生みの苦しみを抱えていました。以前からシェイクスピアはナイジェルの才能に目をつけており、彼からどうにかして次作のアイディアを得ようと画策。ついには「トービー・ベルチ」と名乗る少年に化け、ニックの劇団に潜入。そこであの名作『ハムレット』のベースとなるアイディアをどんどん盗んでいくのですが―。

兄ニックがノストラダムスのへんてこなお告げを盲信する姿に疑問を感じていたナイジェルは、自分の心に正直な作品を作ろうと兄に反発していくが、ひょんな事で出会った清教徒の娘ポーシャ(清水さん)と恋に落ちますが、ポーシャの父、そしてニックからも反対されて―…

清水くるみさん、平方元基さん

 

囲み会見では中川さん、西川さん、福田さんが出席し、早速福田さんが「様々なミスが出まして」とゲネプロの感想を口にすると、中川が「ダメ出しだ!!」と大ウケ。そんな中川は「昨日今日と(稽古で)舞台に立っていますがドキドキやワクワクが止まらない。でも共演者、そして福田さんの『絶対に大丈夫だよ、お客さんハッピーになるから』というマジックを終始感じる事が出来ました」と嬉しそう。

一方、西川さんは「直前までいろんなリクエストが多いものですから」と福田さんにちょっとした苦情を口にします。「夢の中に福田さんが出てきて“シェイクスピアの引用の台詞、7ページくらい増えるから”と言ったんです。ちょっとした長台詞でしょ?それがあまりにリアルでうなされて起き、台本を改めて読んで“よかった!!(ページが)増えてない”って安心したんです、昨夜」これには福田さんも中川さんも大笑い。すると間髪入れずに福田さんが「この後台詞増やします。今日のゲネプロを見て思うところがあって」と言うと「嘘でしょ?最悪だ!!言うんじゃなかった!!」と凹んでいく西川さんでした。

福田さんからのリクエストで大変だった事は?という質問が飛ぶと、中川さんが西川さんと共にやるタップの話に触れます。「タップをやるかどうかはグレーゾーンだったんですけど、稽古場に入る一週間前にね……」西川さんが「いきなりやりましょう!!って。思いつきかよ!!」とまた苦情を。最後は「僕たち頑張りました」と二人でうなずいていました。

ゲネプロでは、古今東西の有名なミュージカル作品がオマージュとして盛り込まれ、台詞、歌、音楽、ダンスなど、様々なところでふっとそれが登場するので、出てくる度に客席から笑い声が何度も起きていました。ネタバレのため詳しくお伝えできないのですが、登場人物の特徴的な衣裳や劇場がある場所をまわりくどく説明してその作品を匂わせたり、今回のキャストが出ていた作品であれば、さりげなくその時の体験談を盛り込んでみたり……と、笑いとミュージカルを愛し、妥協を許さずにとことん追求する福田さんならではの演出が随所に光っていました。

笑えるネタに目がいきがちですが、作品でしっかりと描かれているのは、ゼロからモノを生み出すクリエイターたちの手段を選ばない必死な姿とそこから浮かび上がる演劇愛。これは世代、時代を超え、役者、観客を問わず演劇・ミュージカルを愛する人々が皆同じく思う気持ちかもしれません。その思いが強ければ強いほど、この作品がたまらなく皆の心を掴むのかもしれません。

ミュージカル『サムシング・ロッテン!』は1217日(月)~12月30(日)東京国際フォーラム ホールCにて、2019111日(金)~1月14日(祝・月)大阪・オリックス劇場にて上演。

 

【公演概要】

■タイトル ミュージカル『サムシング・ロッテン!』

■日程・会場

東京公演:2018年12月17日(月)~12月30日(日) 東京国際フォーラム ホールC

大阪公演:2019年1月11日(金)~1月14日(月・祝) オリックス劇場

■作詞・作曲 ウェイン・カークパトリック、ケイリー・カークパトリック
■脚本 ケイリー・カークパトリック、ジョン・オファレル
■演出・上演台本 福田雄一

■出演

中川晃教 西川貴教 瀬奈じゅん 平方元基 清水くるみ 橋本さとし 他

■公式ホームページ http://www.something-rotten.jp/index.html

(2018,12,18)

photo&text:Saki Komura

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