ジャニーズWESTの藤井流星さんと神山智洋さん、そして栗原類さん、吉田健悟さんらが出演する舞台『正しいロックバンドの作り方』が初日を迎えました。

初日直前にはマスコミ向けのゲネプロが公開され、その後取材会が行われました。この模様をレポートします。

 

本作は同名タイトルのTVドラマのストーリーを受け、舞台化されたもの。

4人組ロックバンド“悲しみの向こう側”のメンバー、シズマ(藤井さん)、シズマの弟テツ(神山さん)、オギノ(栗原さん)、コバ(吉田さん)は、憧れの電撃ロックフェスへの出場を目指して走り続けてきたが、最終審査で落選し、完全に燃え尽きてしまっていました。
あれから2ヶ月―目標を失い、つまらない日々を過ごしていた彼らのもとに、あるライブへの出演依頼が届きます。
とうとう自分たちの時代が来たと盛り上がる4人でしたが……。

 

シズマの前に謎の男・戸部(中村梅雀さん)が現れてから話は大きく変化を見せます。2人は何か秘密を共有しており、シズマは戸部の言動に振り回されたり、イライラさせられたり。秘密を守るためについた嘘を信じたテツたちは不思議に思いながらもいつしか戸部を受け入れていくのですが、彼らにもそれぞれ胸に隠している秘密があって……。
シズマたちにいじられたりつっこまれたりするたびに見せる戸部役の梅雀さんの憎めないキュートな芝居が非常に印象的。

またオギノ役の栗原さんの朴訥としつつも繊細な“陰キャラ”ぶりや、コバ役の吉田さんが見せるちょっとおバカな言動の対比に何度も笑いが起きていました。
今回外部舞台に初挑戦となる藤井さんは、戸部の言動に振り回されつつも、バンドのリーダーとして、またテツの兄貴として、何事にも熱さを感じさせる演技で魅了。一方テツ役の神山さんは外部舞台経験の多さからか、安定した演技を披露。

大人しいテツが途中で感情を爆発させた時、舞台上の時間が一瞬止まったかのような空気を作りだし観客の心を一気に掴んでいたのが印象的でした。
4人がメロイックサインを示しながら「キエチマエカナシミー!!!」と叫ぶ姿、そして主題歌「証拠」(ジャニーズWEST)もTVドラマそのままに舞台でも見せてくれる姿に、きっとファンの心情も爆アゲ間違いなし!!

ゲネプロが終わり、ステージ上には、ソーシャルディスタンスを守りながら藤井さん、神山さん、栗原さん、吉田さん、梅雀さんが登場。時にふざけて笑いを誘いながらも「ウーーー!!キエチマエカナシミー!!」と何度も叫びながら撮影されていました。その後、演出の西田征史さんも交えて会見が行われました。

開幕を目前にして、藤井さんは「稽古中もマスク姿だったんですが、初めて本番前のゲネプロでマスクを外してやったんですが、お互いの表情が“そんな顔してやっていたんだ”と新鮮でした」と楽しめたと語っていました。

栗原さんも「劇場で改めて取材の皆さんから“観られている”感覚が刺激的」、そして神山さんも「エンタメが(舞台を)観てくださる方に届けるものはきっと力になると思う」と大阪公演の千秋楽まで走り続けたいと力強く宣言していました。

西田さんは「開演前のアナウンスを藤井くんと神山くんが務めるんですが、もっと笑っていいんですよと煽りたいけど今はできないからもどかしいです」と語ると、藤井さんは「あのアナウンス、俺めっちゃ関西弁でしゃべってた」と気づき、西田さんも「で、神ちゃんは流ちょうな標準語でしゃべってて、2人の差が面白い」と笑顔を見せました。
また、安全対策の一貫で、キャスト、スタッフとも新型コロナウイルスのPCR検査を受け、全員無事“陰性”だったそうですが、「診断書に“陰性”と書いてあるのに英語で“negative”と書いてあるのでどうも気持ちが……」と梅雀さんが突っ込んで皆笑いあっていました。

本作の舞台化については「ドラマから舞台になるのはなかなかなくて、ドラマのクランクアップでもまだ続きができるということで嬉しく、“じゃ、また!!”という感じで別れたんです」と神山さん。

「同じキャストで出演するので舞台ではよりパワーアップしていると思います」と自信の程をみせ、舞台から初参加の梅雀さんは「僕も若い頃からバンドをやっていて、あの頃の気持ちを思い出し、共感しましたね」と感慨深く語りつつ「実際に4人と会って、息がぴったり合っている、いいキャスティングだなと思いましたね」とニッコリ。

ところが藤井さんが「梅雀さんがベースを弾く場面があるんですが、あまりにうますぎて見とれていた。梅雀さんは53年間ベースをやっていて……」というと「52年間や!!」と神山さんが即つっこみ。

さらに藤井さんが「13歳から……」と話を再開するも「12歳や!!皆1個1個ちゃうねん!!」とまた神山さんが突っ込んでグダグダに。

そのやりとりを聴きながら「今年中に(1歳)アップするから」とあたたかいフォローを入れていました。

吉田さんも梅雀さんのベース演奏部分について「あそこ、つい聴き入ってしまうんです。何回も聴いているんですが、やっぱり聴き入ってしまって」と口にすると、当の梅雀さんは「あそこで弾いた後、台詞を言うんですが(演奏に集中しすぎて)台詞を言うのを忘れちゃって(笑)」と苦笑いする一幕も。

ジャニーズWESTの他のメンバーも観に来るか?という質問には「絶対観に来てくれると思います」と藤井さんと神山さんが即答。

「僕ら2人の姿を見ていつものジャニーズWESTじゃないと思わせられたら成功かな」と顔を見合わせて話していました。
最後に、本作が配信上映される事も発表されると、藤井さんが「さっき配信する事を聞かされてめちゃくちゃ嬉しかった」と満面の笑みを見せていました。※配信の詳細は後日発表されます。

舞台『正しいロックバンドの作り方 夏』は、8月30日まで東京・グローブ座にて、その後9月2日から8日まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演されます。

 

【公演概要】

■タイトル

舞台『正しいロックバンドの作り方 夏』

■日程・会場

東京公演:2020年8月9日(日)~8月30日(日) 東京グローブ座

大阪公演:2020年9月2日(水)~9月8日(火) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

■作 西田征史、おかざきさとこ
■演出 西田征史
■出演

藤井流星(ジャニーズWEST) 神山智洋(ジャニーズWEST) 栗原類 吉田健悟

野田美桜 かわのをとや 中谷竜

中村梅雀

石丸奈菜美 那須一南 若林司

■公式ホームページ https://www.tadashiirock-stage.com/

(2020,08,10)

photo:オフィシャル提供(阿久津知宏)/text:Saki Komura

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