大地真央さん・花總まりさんのW主演舞台『おかしな二人』が10月8日(木)より東京・日比谷シアタークリエにて開幕しました。

この作品は、ブロードウェイ随一の喜劇作家ニール・サイモンさんの代表的コメディ『おかしな二人』(1965)を原点としたもの。

初日前日となる7日、同劇場にてゲネプロが公開され、出演者一同が本番さながらの芝居を披露しました。

ゲネプロの前に行われた囲み取材の場には大地さん、花總さんと共にシルビア・グラブさん、宮地雅子さん、平田敦子さん、山崎静代さん(南海キャンディーズ)、芋洗坂係長さん、渡辺大輔さんが出席し、本作の見どころなどを語りました。

 

片付け下手で無精者のオリーブ役を演じる大地さんは、コロナ禍を経ての今回の上演について聴かれ「明日初日ですが、お客さまがいらっしゃる空間を共有できるという事は今まで以上により感謝の気持ちが強くなります」と心境を語りつつ、お気に入りの場面はとの質問に「全部!!」と自信満々で応えました。

左から花總まりさん、大地真央さん

 

病的なまでに潔癖症なフローレンス役を演じる花總さんも、劇場での上演について「お客さまも緊張しないで安心して思いっきり楽しんで笑うところは笑っていただけたら」とコメント。ちなみに今回「(調理道具の)おたまを使ってお芝居をしているんですが、初めての経験で」と照れ笑い。

「おたまが自分の相棒です」と笑顔で話していました。

 

マスクをした状態で稽古を続けていたので「それまでは目だけで芝居をしていたんですが、最後に皆【陰性!!】と分かったのでマスクをはずして稽古場に行ったんですが、こんな表情をしていたんだ!!と改めて気が付いた」と大地さんが振り返ると、初コメディという事で自分がどんな表情をしているのか心配だったと以前話していた花總さんは「もうどうでもいいや!!当たってくだけろ!!最後の顔は気にしないぞ!!」と男前発言で笑わせます。

 

本編最後のスペシャルカーテンコールについて話が及びます。全員が歌って踊るという事で大地さんや花總さんなど経験豊富なメンバーもいれば、今回初めて体験するメンバーもいるのでは?と問われると、恥ずかしそうに山崎さんが手を挙げ「これまで何とか歌わずに生きてきたんですが。今回男性もいる中でいちばんの低音ボイスで歌います」と暴露。

すると「普通の女性では出せない低音を出すんです」「“しずちゃん”という(専用の)楽譜があるんですよ」と宮地さんらがフォロー。

最後には「人間には聴こえない音で歌います」と山崎さんがボケて笑いを誘っていました。

左からシルビア・グラブさん、平田敦子さん、芋洗坂係長さん

 

左から渡辺大輔さん、山崎静代さん、宮地雅子さん

 

ゲネプロではいたるところに物が散乱し、足の踏み場もないオリーブの部屋で女友達がカードゲームに興じる場面から始まります。冷蔵庫が随分前から故障したままでぬるくなったドリンクや、賞味期限はいつのことやら、と思われるあぶない軽食を平気で出すオリーブの言動にどれだけ筋金入りの無精者かと思わず笑ってしまいます。
そこに、夫から離婚を突き付けられて傷心極まりないフローレンスが転がり込んできます。何故自分が別れを告げられたのか、まだ自分は夫を愛しているのにと未練たらたらなフローレンス。そんなフローレンスにオリーブが人生を変えるべきだ、と自分との同居を提案するのでした。

オリーブはじめ女性たちが身にまとう衣裳は70年代の流行を反映し、色鮮やかでポップなデザイン。目の保養になります。一方、まじめカワイイスタイルのフローレンスの服装や小物から彼女の几帳面さ、この時代において保守的な性格がにじみ出ているようでした。(衣裳:有村淳さん/宝塚歌劇団)

自分の事はさておき、他人の事なら冷静に分析、提案できるオリーブ。そんなオリーブと正反対の思考でありながらもこれまた自分の事が正しく見えていないフローレンス。2人のやり取りを彩る4人の個性豊かな女友達。

おそらく芝居を観ながら「このキャラの考え方や物の見方は分かる!!」「女同士の友情あるある!!」と思うかもしれません。一定の距離感を保ちつつもどこかで友達の事を気にかけている、そんなあたたかい想いが伝わってくる芝居でした。

 

本編最後のスペシャルカーテンコールでは、皆がドレスアップし、歌い踊ります。特に大地さんと花總さんの元トップスター&トップ娘役のそろい踏みは必見中の必見!!ぜひ最後までお楽しみください。

舞台『おかしな二人』は25日まで東京・日比谷シアタークリエ似て、その後11月5日から11日まで大阪・梅田芸術劇場シアタードラマシティにて上演されます。

【公演概要】

■タイトル 『おかしな二人』
■日程・会場

東京公演:2020年10月8日(木)〜10月25日(日) シアタークリエ

大阪公演:2020年11月5日(木)〜11月8日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

■作 ニール・サイモン
■潤色・演出 原田諒
■出演

大地真央 花總まり
シルビア・グラブ 宮地雅子 平田敦子 山崎静代 渡辺大輔 芋洗坂係長

■公式ホームページ

https://www.tohostage.com/okashinafutari/

(2020,10,09)

photo&text:Saki Komura

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