近年、映像作品への出演、舞台と活動の場を広げる猪塚健太さん。
2018年7月からFODでドラマ「ポルノグラファー」の配信がスタートし、8月にはフジテレビ地上波でもオンエアーがスタートし、異例の大ヒットを記録しました。2月26日には『劇場版ポルノグラファー~プレイバック〜』が全国公開を迎えます。全三部作となる「ポルノグラファー」シリーズで純情な大学生・久住春彦を演じる猪塚健太さんにお話をうかがいました。

 

ーこの作品への出演のお話をいただいた時の気持ちを教えてください。

お話をいただいて、まず原作漫画を読みました。官能小説家が大学生に口述筆記をさせてそこから恋が生まれるという設定が面白いなと思ったのですぐにやりたいと出演させていただくことになりました。

 

ー2018年7月に配信サービスFODで配信がスタートし、8月にはフジテレビの地上波でオンエアされました。大きな反響がありましたが、その反響を猪塚さんご自身はどう感じましたか?

撮影したのが2018年。その時は今ほどBL(ボーイズラブ)というジャンルが世間に浸透していない状況の中で、漫画原作のものを初めてドラマ化ということでしたので、撮影しているときは、どんな反響があるのか、どのような方にどの位届くんだろうって正直少し不安に思っていました。

少しでもこの作品で何か伝わるものがあればいいなと思いながらキャスト、スタッフ一丸となって作っていたので、大きな反響をいただいたときに、思っていた以上に皆さんに受け入れられたんだって実感できてとにかく嬉しかったです。気持ちが届いたっていうことを知ることができて嬉しくて、SNSに投稿してくれている感想を追って見たりしていましたね。

ー撮影していく中で発見やご自身の心が動いていく様子など、感じるところはありましたか?

人に惹かれて恋をしていく状況は一般的なラブストーリーと一緒ですが、男性が相手というところで、見た目の一目惚れということでは無くて、人間として触れ合っていくうちにその人自身の魅力、男性としての色気をどんどん好きになっていくという気持ちの過程を踏んでいくというところです。その気持ちを撮影のなかで順を追って表現していくということが難しかったですね。ドラマの撮影は全6話で、順番通りに撮影していくわけではないので、その場面、場面での惹かれ具合、魅力を感じている具合を少しでも間違えると久住春彦として、木島理生という人間を好きになっていく気持ちが変に見えてしまうんじゃ無いかと思って、段々と人間に惹かれていく様を描く微妙なラインて難しいなって思いながら演じていました。演じながら相手の人間を好きになるように、木島理生を演じる竹財輝之助さんを普段からよく見て、魅力的なところを探して、その人自身を本当に好きになろうと考えながらやっていたことは新たな発見でした。

 

ー猪塚さん演じる久住春彦が惹かれていく相手・木島理生を演じる竹財輝之助さんは共演してどんな印象を持ちましたか?

役と真逆の人だなって感じました。普段は男らしくて、自分の中にしっかりした想いを持っているし、それをちゃんと言葉にして相手に伝えるし、全くこじらせていない素敵な人だなって。でも役になると、かなりのこじらせ具合で、湿度のある人になるので、役者として、人として魅力ある人だと思っています。

 

ー2月26日にいよいよ劇場版が公開になります。劇場版の撮影では、ロケーションが地方に移り、ドラマ版とは違う情景に、新たな登場人物も増えて、どんな展開になるのか期待が高まります。猪塚さんのここをみて欲しいという見どころを教えてください。

ドラマで時間をかけ大切に作りあげた恋の形が月日を経て愛の形に変わり、会えない時間が増えて、春彦の中には会いたい気持ちがどんどんたまっている。その一方で木島さんはこじらせてどんどん自分の世界に入っていってしまって好き勝手やっている。恋をして愛に変わった感情を持つ春彦がドラマよりも更に木島理生と強烈にぶつかり合うシーンですね。

劇場版にはそうやってぶつかるシーンが多くあるので、そこが見どころだと思います。想いをこじらせている木島と溜まりにたまった愛をぶつける春彦がどういう未来を選ぶのかというところは、ドラマとはまた違った雰囲気でご覧いただけるのでそこも見どころだと思います。

ー普段はあまり強い感情を出さない春彦の爆発する感情のエネルギーの高まりが伝わるシーンは見どころですね!!

そうですね。より人間らしい二人の話になったかなと思います。それは今回劇場版で新しく登場する二人(松本若菜さん演じる明実春子、奥野壮さん演じる明実静雄)の影響があると思います。ドラマの時は二人や三人の狭い世界でしたが、一気に家族も増えて広がった中での感情のぶつかり合いが大きくなったと思います。世界観も広がってとても面白いと思います。

 

ー地方でのロケがあったとうかがいましたが、地方での撮影エピソードは?
地方のロケが実家と近かったので実は帰りたかったのですが、新型コロナウイルスの影響もあり、撮影以外はホテルで過ごしてましたね。でも今となれば、逆にそのような状況でより役に没頭できたなって思います。ホテルと現場の行き来だけなので、自分だけの世界に入り込めましたね。皆さんと食事に行くことはできませんでしたが、ひとりでひつまぶしとか美味しいものは食べにいきました。

 

ー映像作品、舞台作品と多くの作品に出演されていらっしゃる猪塚さん。役作りはどのようにされてますか?
作品と役によって微妙に変わりますが、その人をどんどん深く掘っていく。演じるのはその人の一部ですが、生きてきた道のりのストーリーを自分で考えて、撮影までにどこまで掘り下げていけるのか。その役の過去があると演じるときに自然と考えることとか話し方が変わってくるので。

 

ー今はなかなか難しいと思いますが、主人公の生活していた場所へ足を運ぶということもありますか?
行きますね。舞台でも実在した人物を演じるときには、その人が生まれた場所、過ごした場所、亡くなった場所に行ったり、お墓参りをしたり、その土地を味わうこと、空気を吸うだけでその人の感情になることがあるので、役作りでは役にたつと思っています。

ー猪塚健太さんを作る3つの要素を教えてください。

一番は家族、二番は仕事、あとはなんだろう(すごい考えて)。パスタ!!

 

ーまず一番は家族!!

そうですね。やっぱり家族は大切です。今は実家になかなか帰ることができませんが、頻繁に連絡をとっていますし、姪っ子がいるので写真を送ってもらってます。

 

ーかわいいですか?

めちゃくちゃかわいいです(笑顔)!!自分で買わないような服を買って送ってます。

 

ーそのお洋服を着た写真が送られてくるんでしょうか?

そうですね!!それは必須です(笑)。三人目がこの前生まれて、帰省できないのでクリスマス、お正月、みんなのお誕生日を含めてまとめてプレゼント送るから何が欲しい?って妹に聞いたら、3人お揃いっぽい服が欲しいってリクエストをもらって。4歳、2歳、生まれたばかりの三人のお揃いってなかなか無くて、すごく探して購入しました!!

 

ー苦労して見つけたお洋服を着た姪っ子ちゃんたちはどうでしたか?
めちゃくちゃかわいいです(笑顔×10)!!素晴らしいのを買いましたね!!

 

ーそれは先ほど2番で挙げた仕事をする上での元気の源になりますね!!
そうなんですよ。本当にそれしか無いんですよね。寂しい人間みたいになってますか(笑)?

僕自身趣味というものがないので、仕事のために映画をみたり、人と話をしたりしていても結局仕事につながっているなって思います。

今はコロナ禍で仕事がなくなってひとりでいる時間も多くなりましたが、SNSでのファンの方と繋がって元気をもらったり、つながっている皆さんに何か届け続けたいという気持ちが仕事への原動力になっています。

僕の頭に常にあるのは仕事のことがほとんどを占めていると思います。

 

ーそして最後のパスタ。最近のお気に入りの味はありますか?
僕はやっぱりあるメーカーのナポリタンなんです!!これはダントツで、ずっとこの味を食べてますね。

 

ー2021年、やってみたいこと挑戦したいこと教えてください。
2020年は舞台も中止になったりして、とにかくお芝居をする時間が減りました。2021年はどんな役にでも挑戦をしてたくさんの役を演じていきたいと思います。映像作品もいろいろな作品に関わっていきたいと思っています。

 

ー最後に映画をご覧いただく皆さんにどんな気持ちを持って帰ってもらいたいと思いますか?
この作品は本当に応援してくださる皆さんの熱量でここまで来た作品です。それが完結する映画が公開されます。ドラマ以上の仕上がりになっているので、楽しみにして欲しいのと、少し息苦しい世の中ですが、この作品をご覧いただくとハッピーな気持ちになれると思います。少しでも幸せを感じたり、生活する上で温かい気持ちになってもらえたらという思いがありますし、そうなれると思います。安心して楽しみにしてください。楽しみにしつつ、引き続き応援をよろしくお願いします。一緒に盛りあがっていきましょう!!


猪塚健太さんのファッション事情!!
ー今日のスタイリングのお気に入りポイントは?いつも衣装を選ぶときのポイントは?
今日のポイントは…長めのシャツです。あとは普段選ばない色ですかね。普段はモノトーンが多いのですが、今日は普段あまり着ない茶色を着てみました。

レイヤードの雰囲気とトップスのシンプルながら縫い目が外に出ているさりげない個性が注目ポイントです!!これがおしゃれです。

私服でもアウトシームのコートを持っているんですが、敢えてこうしてるっていうのがおしゃれで好きですね。

 

ーいつも衣装を選ぶときのポイントは?
衣装を選ぶときは、まずスタイリストさんにどれがいいですか?って聞いちゃうんですよね(笑顔)。

一番気にしているのは、顔が濃いので柄柄にならないようにそれは衣装も私服も両方そうなんですが、基本的には柄のないシンプルな服装にして、濃い顔が際立つ感じにしています!!

 

ー好きなファッションアイテムはありますか?
ブーツですね。ずっとドクターマーチンのものを長く愛用しています。実は、くるぶしが隠れるものが好きで(笑)。

靴下もくるぶし丈のものって僕は履かなくて、全部隠れる靴下と、その靴下が隠れる長さのブーツが好きです。夏でも。あっ!!でもサンダルは履きます!!ハイカットものが好き!!ローよりハイが好きです!!

【profile】
1986年10月8日生まれ。愛知県出身。AB型。
2007年デビュー。ドラマ、映画などの映像作品、舞台と幅広く活動。
近年の出演作は、ドラマ『ポルノグラファー』(2018年)、『サウナーマン〜汗か涙かわからない』(2019年)、『乃木坂シネマズ〜STORY of 46〜民主主義定食屋』(2020年)、『地獄のガールフレンド』(2020年)、映画『娼年』(2018年)、『今日から俺は!!』(2020年)、舞台『魔界転生』(2018年)、『FACTORY GIRLS〜私が描く物語〜』(2019年)、地球ゴージャス二十五周年祝祭公演『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』。


【作品概要】
■タイトル 『劇場版ポルノグラファー〜プレイバック〜』
■監督・脚本 三木康一郎
■原作 丸木戸マキ「續・ポルノグラファー プレイバック」(祥伝社onBLUE comic)
■出演
竹財輝之助 猪塚健太
松本若菜 奥野壮 小林涼子 前野朋哉/吉田宗洋 大石吾朗
■公式ホームページ
https://pornographer-movie.jp/
2021年2月26日(金)全国公開!!


☆PRESENT☆

今回WEBインタビュー初登場の猪塚健太さんのサイン入り写真を1名さまにプレゼントいたします。

ご応募は下記をご確認ください。

1.NorieMのtwitterアカウント(@noriem_press)をフォロー。

2.プレゼント該当twitterをリツイート。

3.該当ツイートにコメントで応募完了です。

※締切は3/2(Tue) 23:59、当選の方へはtwitter DMでご連絡いたします。プレゼントの発送は日本国内のみとなります。

プレゼントツイートは2/26(Fri) ツイートいたします。たくさんのご応募お待ちしております!!


(2021,02,24)

Photo:Hirofumi Miyata/Interview&text:Akiko Yamashita

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