舞台『サイドウェイ』が3月20日、池袋・東京芸術劇場シアターイーストで上演がスタートしました。

映画『サイドウェイ』は、米アカデミー賞の他、世界中で大小350もの賞を受賞しただけでなく、世界中にカリフォルニアワインとピノ・ノワールの魅力を伝え、ワイン産業にまで多大な影響を与えたと言われ、2000年代のバディ・ロードムービーの代名詞ともなりました。

本作は、原作者レックス・ピケット本人による戯曲で舞台化され、独特なテンポ感とテーマでシニカルでありながら人間味溢れる世界観を作り出す劇作家であり演出家でもある古川貴義さん(箱庭円舞曲)が日本語上演台本と演出を手掛けました。

主人公であるワイン好きのしがない職業脚本家のマイルスを藤重政孝さん、無類の女好きでハリウッドを拠点に活動する鳴かず飛ばずの俳優ジャックを神農直隆さん、そしてカリフォルニアのワイナリー巡りの旅でふたりが訪れるサンタ・イネズ・ヴァレーのワインレストランに勤める⼥性マヤを壮一帆さん、ワイナリーでテイスティング・マネージャーを務めるバツイチの⼥性テラを富田麻帆さんが演じます。

 

キャスト、日本語上演台本と演出を手掛ける古川さんの開幕コメントも到着しました!!

藤重政孝さん

「ついに幕が開きました。やっとここまで辿り着けましたが、これがすべての始まりなので、残りの公演を千秋楽へ向けて頑張りつつ、作品と共に我々も育っていきたいと思います。育てていただくのはお客様のパワーの部分が大きいです。出歩きにくいご時世ではありますが、感染症対策もバッチリしていますので、お芝居を楽しみに足を運んでいただけたらと思います。キャスト・スタッフ共にいい雰囲気で現場を走らせています。それが作品の空気に繋がっていくと思いますので、ぜひその空気を感じに遊びにいらしてください。マイルスでした」

 

神農直隆さん

「無事にゲネプロが終えられてほっとしています。色々ありましたが、カンパニーの皆さんに助けられながら、いまこの時を迎えられて本当に嬉しいです。あとはお客様がどれだけ楽しんでいただけるかですが、ちょっと時間が長いかもしれませんが、僕らも集中して観ていただけるように頑張っていきたいと思います。破茶滅茶で下品でお下劣な言葉も出て来るんですが、友情だったり愛情だったり恋愛だったり、色々な情が出てくる物語なので、ワインを通して、見ていただけるように努めていきたいです。凄く楽しいので笑えるところがあったらどんどん笑ってください」

 

壮一帆さん

「最初この作品の本をいただいて読んだ時から、幕が開くのをとても楽しみにしていました。実際に衣裳をつけて、動いて喋ってみると、舞台の上でサイドウェイの人たちが息づいていて、興奮を抑えられない気持ちでいっぱいになります。この楽しさ、胸に突き刺さるような言葉の数々が皆様の心にも届く事を願っています。まだまだ予断を許さない状況下ではありますが、ほんのひと時でも心が和らぐような時間にできたらいいなと思いますので、観終わって、家に帰って、美味しいワインを飲みながらこの舞台を想い返していただければ嬉しいです」

 

富田麻帆さん

「まずは初日の幕が開けられる事、この場所まで来られた事を嬉しく思います。この昨今なかなか思うように舞台が出来ない中で、ひとつづつ作品を作り上げられる喜びを改めて噛み締めています。この作品はとにかくワインを飲みたくなります。そして欠点を持った登場人物たちがたくさん出てきますが、人は誰しも何かしらの欠点を持っていて、だからこそ愛おしくて素敵なんだなと思える作品です。そんな愛おしくなる登場人物を観ながら、美味しいワインを飲んで、この作品に浸っていただけたらとても幸せです。ぜひ劇場で、そして配信でもお待ちしています」

古川貴義さん

「まずは、無事に初日の幕を開けられることに感謝です。社会情勢をはじめ、色々と心配事の尽きない日々でしたが、何とか幕を開けることが出来ました。限られた時間の中で尽力してくれたキャスト、スタッフのお蔭です。そして、ご来場くださるお客様のお蔭です。皆さん、本当にありがとうございます。
奥深いようで気軽な、バカバカしいようで身につまされる、好きだけど憎たらしい、愛おしい作品になりました。これからステージを重ねるごとに、ヴィンテージワインのように日々熟成してくことと思います。ただし、飲み頃はいつも今。演劇は、いつも今。今まさに目の前で起こっていることを、お楽しみいただけますように」

 

【あらすじ】

請負でテレビドラマや映画の脚本書きをしているマイルス(藤重政孝さん)は小説家として一本立ちする夢を捨てきれないまま40代になってしまった。

いつまでも離婚の痛手を引きずり神経質なところのある彼は、ワインのことになると一家言もつこだわり派。そんな彼の古い親友で、いまは落ち目の俳優兼テレビディレクターであるジャック(石井一孝さん)がついに結婚することに。

そこでマイルスは、結婚前最後の独身旅行を男2人で楽しもうと、安ワインの味しか知らないジャックをカリフォルニアのワイナリー巡りの旅へと連れ出す。バチェラー・パーティーよろしく、ハメをはずすことしか考えてないジャックに対し、必死にワインの素晴らしさを語って聞かせるマイルスだったがジャックの興味はやっぱりワインより女。
そんな二人が訪れたサンタ・イネズ・バレーのワインレストランには店員として勤める女性、マヤ(壮一帆さん)がいる。マイルスとマヤは顔なじみで互いに興味を惹かれるがなかなか距離を縮められない。一方、マヤの友人でワイナリーのテイスティング・マネージャーをしているテラ(富田麻帆さん)と一目で惚れ合ってしまったジャックは、いきなり初対面で熱い夜を共に過ごす。そんな二人を横目にマイルスとマヤの関係はどこかぎこちない。見兼ねたジャックが二人をけしかけ上手くいきかけるが、そんなタイミングでジャックが1週間後に結婚するということがバレてしまいマヤとテラは激怒。マイルスとジャックの気ままな二人旅に暗雲が立ち込める…

 

客席にいながらも目の前には壮大なカルフォルニアのワイナリーの景色が広がり、日本にいながら彼らと一緒にカルフォルニアを旅しているような気分を共有でき、見終わった後にはゆっくりとワインを飲みたくなる作品です。ぜひゆっくりと劇場でご覧ください。

 

【公演概要】

■タイトル 舞台『サイドウェイ』

■日程・会場

2021年3月20日(土・祝)〜3月25日(木) 東京芸術劇場シアターイースト

■出演

藤重政孝 神農直隆 壮一帆 富田麻帆

江浦優⼤ 嶋村亜華里 片桐はづき

公式ホームページはこちらをクリック

(2021,3,22)

photo:岩田えり(オフィシャル提供)

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