全米ベストセラーを記録した元NASA技術者の実話を映画化した『遠い空の向こうに』がミュージカル化され、アメリカでの2度のトライアウト公演を経て10月6日(水)から日本初演の上演がスタートします。豪華なキャストが顔をそろえる本作で、甲斐翔真さん演じる主人公のホーマー・ヒッカムのガールフレンドで、小さな町だけど故郷を愛しているドロシーを演じる中村麗乃(乃木坂46)さんに公演への意気込みを語っていただきました。

ーこの作品は、1957年人類初の人工衛星の打ち上げを見た炭鉱町生まれの主人公・ホーマーが周囲を巻き込みながらロケット制作に没頭するというお話で、日本でも話題となった映画『遠い空の向こうに』の舞台化です。この作品へ出演が決まった時はどんな気持ちでしたか？
「素直に嬉しいなという気持ちと、本格的に歌を披露するという経験がなかったので、不安がありました。この作品はアメリカで上演実績がありますが、日本では初演。そのような作品で、おや??私で大丈夫かな??っていう嬉しさと不安が入り混じって、なんとも言えない気持ちになりました」

ー中村さんご自身が改めて感じた作品の魅力はどんなところでしょうか？
「夢を持ってそれに向き合うという経験は皆さんそれぞれにあると思います。この作品は、主人公が夢を叶える物語ですが、その想いや過程がリアルに描かれているところです。ロケット制作に没頭する状況は身近にはありませんが、何かに没頭して行く姿が印象的で、そういう姿は改めていいなと感じました。夢を叶えることは、そう簡単にはうまくいかないですし、挫折やいろいろな逆境に阻まれたり、その夢を諦めようという瞬間があったりします。そういう部分はすごく現実味があって、リアルだなと感じています。このお話をいただいて、すぐに映画をみて、客観的に夢を応援したくなるくらいに彼らは輝いていて、すごく素敵だなと思いました」

ー中村さん演じるドロシーは、主人公のホーマーが夢に向かっていくのを複雑な心境を抱えて側にいる役どころですね。
「私自身は、実際に同じ立場を経験したことがないので、自分だったらと想像すると、夢を応援したい気持ちも分かりますが、好きな人なら尚更、夢にばかり向かないでという気持ちもあるのかなと思います。彼の夢を邪魔したいわけではなく、単純に彼を好きという気持ちを理解して演じたいです」

ー実際にお稽古をしていく中で、作品へ出演するという実感が高まりますね。この作品で楽しみにしていることを教えてください。
「台本をいただいて、歌稽古と続いて、いよいよ始まるという実感がわいてきています。歌稽古を通して、自分自身もっともっと頑張らないといけないと必死に頑張っています。今までに経験したことのないリズムが組み込まれているので、歌う前に覚える時点ですごく大変です。お稽古の歌を録音したものを寝ているときも流して、忘れないようにしています。今まで私が経験してきた舞台は、台詞と歌が綺麗に分かれていて、今回のように歌の中に台詞が入っているということが初めてなので、とても大変ですが楽しみです。この作品へ出演することで勉強になることがたくさん詰まっていると思うので、キャストの皆さんから全部を吸収して、この作品が終わった頃にはもう一段階レベルアップできるように頑張りたいです」

ー中村さん自身が、主人公と同じように夢をつかもうと努力した時や夢を諦める瞬間というのはありましたか？
「今こうやって活動ができていることは、家族や友達の応援はもちろんですが、タイミングや縁があったと思っています。オーディションを受けるタイミングが変わっていたら、受かっていなかったかもしれません。必要なタイミングで出会えたことで活動ができていると思います。私自身もまさかオーディションに受かると思っていなかったので、びっくりしましたし、最初の頃に3期生だけで舞台に出る機会がありましたが、舞台に対して苦手意識を強く持っていました。今は舞台に立つことが好きで、当時は今の姿をまったく想像していなかったですね。昔に比べたら楽しみながら舞台に立てていると思います。そんな中でも、夢を諦めかけてしまう経験はありました。そのときに、応援してくれているファンの皆さんの存在に、諦めるのは今ではないと気がつき、こうして頑張れています」

ー乃木坂46での活動から中村麗乃さん個人として出演した舞台での経験を通して成長したなと感じることはなんですか？
「今までの私は、何かを失敗したときに恥ずかしいと思っていました。いつも自信がなくて、一歩下がってしまうところもありました。今でも少しその感じはありますが、間違いや失敗を恥ずかしいと思わずに、何かに対して真剣に向き合ったことは、誰も笑わないし、間違えても何かを頑張ることは大切だと気づかせてくれました。そういう考え方を持つようになりました」

ー最後にこの作品を通して届けたい気持ち、メッセージをお願いします。
「この作品をご覧いただく皆さんが少しでも笑顔で帰ってもらえるよう頑張ります。今まさに夢に向かって頑張っているという方も多くいらっしゃると思います。その方たちの背中を少しでも後押しができたら。この作品を見て、また頑張ろうと前向きな気持ちになってくれたら嬉しいです」

【中村麗乃さんのファッション事情】
ー今日の衣裳のお気に入りポイントは？
「決め手は色味です!!こういう感じのブルーがすごく好きで、プライベートでも洋服だけでなく、水色のものを選ぶことが多いです。今日の衣裳が並んでいるのを見て、すぐにこれ!!って選びました」

ー実際に着てみた感じはどうですか？
「好きな雰囲気のワンピースだったので、すごく安心感があるのと、私が気にしているなで肩をうまく隠してくれるので、そこも良かったなと思います」

ーレースとのコンビ素材ですごくエレガントな印象ですね。特に撮影しているときの裾の動きもシルエットもとっても綺麗でした。その他のアイテムで好きなものは？
「イヤリングがすごく好きで、とてもかわいいお気に入りのお店があって、そこでよく買っています」

ー最近買った推しアイテムは？
「周りの方からよく褒めていただくのは、シアーのリボンの付いたイヤーカフです。(乃木坂46の)メンバーにも好評でファンの方からも“どこで買ったの？”って聞かれるのですが、どこで買ったか忘れてしまいました(笑)」

ー中村さんのイヤーカフ、今後ちょっと注目してみます!!お忙しい毎日の気分転換の方法は？
「部屋の掃除です!!私がちょっと気分を変えたいぞってなった時は、洗面所、お風呂場、排水溝まで細かく掃除してリフレッシュしています。綺麗になって気持ちもすっきり!!これまた不思議で本当にすっきりするので、ぜひ試してみてください(笑)」

ー一番すっきりするのは？
「やはり水まわりですよね!!水滴が付きやすい場所があって、それが全部綺麗になったときには充実感を感じます」

ーグループでの活動、ソロでのお仕事、それぞれの魅力を教えてください。
「フィールドがまったく違うので、それぞれ本当に魅力があって、グループでの活動は、みんなで何かをするということが多いので、周りにメンバーがいる安心感です。舞台ではひとり。すごく人見知りなので、初めましての人たちの中に入っていくのに人見知りを発揮してしまいますが、期間長いので、いつもとは違う環境の中で、新しい刺激をいただいて、前向きになれます」

ーこれからの夢を教えてください。
「映像作品にもたくさん出演していきたですし、新しいことへの挑戦ややってみたいことはたくさんありますが、お仕事では洋服が好きなのでモデルのお仕事はいつもずっと頭の片隅にあります」

【profile】
中村麗乃／Reno Nakamura
2001年9月27日生まれ。東京都出身。
2016年乃木坂46の3期生として加入。同年12月には日本武道館でステージデビュー。女優として2020年『夜明けのうた』や2021年『逆転裁判～逆転のパラレルワールド～』などの舞台を中心に活躍している。

photo:Hirofumi Miyata／interview&text:Akiko Yamashita

【公演概要】
■タイトル
ミュージカル『October Sky-遠い空の向こうに-』
■日程・会場
東京公演：2021年10月6日(水)〜10月24日(日)　Bunkamuraシアターコクーン
大阪公演：2021年11月11日(木)〜11月14日(日)　森ノ宮ピロティホール
■上演台本・訳詞・演出　板垣恭一
■脚本　ブライアン・ヒル & アーロン・ティーレン
■作詞作曲　マイケル・マーラー
■出演
甲斐翔真　阿部顕嵐(7ORDER)／夢咲ねね／栗原英雄　朴璐美
中村麗乃(乃木坂46)　井澤巧麻　福崎那由他　ほか
■公式ホームページ
https://october-sky.jp/
■公式Twitter @octobersky_jp

#NorieM #NorieMmagazine #ノリエム #ミュージカルオクトーバースカイ #OctoberSky #中村麗乃 さん #乃木坂46