10月22日発売NorieM magazine#46 冬号で本誌に初登場してくれた雛形あきこさん。
本誌でご紹介した通り、2020年秋に上演されたミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』初演は雛形さんにとってミュージカル初出演でした。
本誌インタビューでは、初演時のお稽古で一番刺激を受けたのは、「キャストの皆さんの生の歌声」と語ってくれた雛形さん。
11月20日からの再演を控えた雛形さんにミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』の魅力と再演への想いを語っていただきました。

 

ー2020年秋の初演が雛形さんにとって初のミュージカルへの出演でした。ご家族は、再演が決まったときにどんな言葉をかけてくれましたか?
「最初はすごく不安で、実際に舞台を観るまでは心配の方が大きかったみたいですが(笑)、実際に舞台を観にきてくれて、私が楽しんでいることを感じてくれたようで、主人は“再演が決まって良かったね。頑張ってね”と言ってくれました。娘は初演を観たときに“かわいかったね”って言ってくれました。家族は今回も楽しみにしてくれているようです」

 

ー雛形さんご自身が今回の再演で楽しみにしていることは?
「私自身は同じ役ですが、新たなキャストの方もいらっしゃって、また新しい『ハウ・トゥー・サクシード』になると思います。新しい刺激を受けると思いますので、勉強させていただき、新たな自分に出会えるのでは、新たな扉が開けられるのでは、と楽しみにしています」

 

ーこれからも新しい挑戦を続けていきたいという気持ちはありますか?
「この年齢になると、初挑戦するということに怖さも感じます。ミュージカルへの挑戦は、やって良かった、いい経験になったと思えたので、これからもこういう自分の中の宝物を増やしていけたらと思っています。ただ、簡単にあれもこれもと思えるほど挑戦のハードルは低く無いと思っています。だからこそ、踏み出せた一歩を大切に頑張っていきたいです」

 

ー雛形さんからみたミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』の作品の魅力を教えてください。
「悪そうだけど憎めなかったり、それぞれが愛らしくて、どの登場人物にも共感できるところがあります。個性豊かな人物がたくさん出てきますが、この感情は理解できる、こういう瞬間ってあるよねって思うことがたくさんあるので、楽しんでご覧いただけると思います」

 

ー雛形さん演じるヘディ・ラ・ルーはどんな女性ですか?
「セクシーで、ちょっとお茶目で抜けていて。ただセクシーなだけなら女性から嫌われそうですが、同性からも“この人しょうがないね”とか年下の女の子からも“あのお姉ちゃんしょうがないね”ってかわいがってもらえるようなヘディを目指しています。みんなが思わず手を差し伸べてしまうような、年齢を重ねても少女の気持ちを忘れていない女性で、でも見た目はグラマラスなセクシーボディを持った女性。そういう両極端な部分を持ったところをうまく出せたらと演じていました」

 

ー雛形さんご自身と共通するところはありますか?また、共演の方とは、どんな雰囲気だったのでしょうか。
「実際の私もそういうところがあると思います。初演でスミティを演じた愛夏ちゃん、ミス・ジョーンズを演じる春野寿美礼さんと3人で一緒にいることが多くて、役の上でも年齢もキャラクターもバラバラですが、年齢の違いを感じさせない感じがいい3人組だと思っています。作品の中では友情は描かれませんが、絆はありそうだと感じたので、年齢を超えた、本当の友達になれていたら良いなと思います。実際の私たち3人の関係性もそれと重なるところがありました」

 

ーカンパニーの雰囲気も良かったのですね!!
「舞台のお稽古だと終わったあとにみんなで食事に行って、その中でディスカッションをすることもありますが、コロナ禍でしたので、そういうこともなく、稽古期間中もマスクを着けていました。舞台上で衣裳を着けたところで、初めて相手の素顔を見た、という感じでしたが、信頼感がありました。それは、余計なことは話さずに、でも重要なことはお互いにしっかりと伝えてこられたという信頼があったからだと思います。そこは今回も変わらず頑張っていきたいと思います」

 

ー改めて再演に向けて考えていることを教えてください。
「ヘディの性格とか基本的な部分は変わることはありませんが、ローズマリーが唯月ふうかさんになって、少し年齢が若い設定になったり、社長のビグリーも石川禅さんに変わりますので、自分が意図せずに変わるということが出てくると思います。ローズマリーが若い分お姉さんぶったり、社長がとてもクールになっているかもしれないし、逆に甘くなっているかもしれません。役としての性格は変わりませんが、関係性が少し変わってくるかもという楽しみはとっておいています。個人的には、松下優也くん演じるバドと絡む時が意外と好きです!!彼のことをヘディは、仲間だと思っています。秘書になれるとウキウキして出社したヘディが、“この子は私の味方”と勝手に思っているので、優也くんがどう思っているかわかりませんが、ヘディとしては、バドとの絡みを楽しみしています」

 

ー長い自粛期間が続きました。その期間が明けて劇場にいらっしゃる皆さんにどんな気持ちで劇場を後にしてもらいたいですか?
「単純ですが、窓拭きの主人公のフィンチが機転と人との出会いを経て、人の心を掴み、トントン拍子に出世していくというとても気持ちがいい作品です。ちょっと最後に大どんでん返しがありますが、すっきりと楽しい気持ちで劇場を後にしてもらいたいです。そして、自分も努力しないで出世できたらいいなって思ってもらえたらいいなと思います!! (笑)」

ミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』は、1961年にブロードウェイで初演され、以降1417回のロングランヒットという記録を打ち立てたウェルメイド・コメディのミュージカル。
ポップで力強い楽曲と、洗練された笑いがふんだんに盛り込まれたテンポ良いセリフ回しにスタイリッシュなダンス。瞬きする間もないほど見どころ満載です。
ぜひ劇場で楽しいひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。


【profile】
雛形あきこ/Akiko Hinagata
1978年1月27日生まれ。東京都出身。
1992年デビュー。主な出演作は、NHKオーディオドラマ「異人たちとの夏」「幕末の絵師 田崎草雲」「希望」、TBS「監獄のお姫さま」(横山ユキ役)、フジテレビ「眠狂四郎 The Final」、フジテレビ「めちゃ²イケてるッ!」、テレビ朝日「警視庁・捜査一課長 スペシャル」「科捜研の女18」「特捜9」山崎豊子「白い巨塔」、東海テレビ「仮面同窓会」、朝日放送テレビ「幸色のワンルーム」、映画「君の笑顔に会いたくて」、映画「のみとり侍」(斎役)、舞台「令嬢と召使い」。多くの映像作品のほか、バラエティや情報番組など幅広い番組へ出演し活躍中。2021年11月から上演がスタートするミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』へ出演予定。

photo:Hirofumi Miyata/interview & text:Akiko Yamashita
costume:Sweater,Skirt/AMERI(Ameri VINTAGE tel:03-6712-7887)


【公演概要】
■タイトル ミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』
■日程・会場
東京公演:2021年11月20日(土)〜12月7日(火) 東急シアターオーブ
大阪公演:2021年12月14日(火)〜12月16日(木) オリックス劇場
■出演
増田貴久 唯月ふうか 松下優也 雛形あきこ 黒須洋嗣 林愛夏 ブラザートム
/春野寿美礼 石川禅 ほか
■公式ホームページ https://howtosucceed.jp

(2021,11,11)


雛形あきこさん別インタビューが現在発売中のNorieM #46にて掲載中です。

雑誌詳細はこちらをご覧ください。→https://noriem.stores.jp/items/615feef9603feb37153e8f77

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