2004年の初演から18年の時を経て、地球ゴージャスが描く愛の物語『クラウディア』が7月4日から東京建物Brillia HALLにて上演がスタートします。

『クラウディア』は、岸谷五朗さんの「反戦三部作」の第1作目で、桑田佳祐さんが書きおろした「FRIENDS」ほか、サザンオールスターズの数々の楽曲で綴るジュークボックスミュージカルです。
約12万人の観客を動員した伝説の作品で再演を熱望する声が多かった本作の18年振りの復活公演で、脚本・演出・振付を手掛けるのは、地球ゴージャス主宰の岸谷五朗さん。“愛を禁じられた世界で芽生えた、二つの恋の物語”を現代版として昇華することで、これまでの公演とは一味違う新たな息吹を作品へ吹き込みます。よりパワーアップした『クラウディア』でタイトルロールであるクラウディアを演じる田村芽実さんへ作品への想いをうかがいました。

 

ーこの作品へ出演が決まったときの気持ちを教えてください。
地球ゴージャスさんの作品は、何作か拝見して好きだったので、こうやってお話をいただけたことがすごく嬉しかったです。地球ゴージャスさんの作品へ出演するという夢がかなったと同時に、初演では私の大好きな本田美奈子.さんが演じていたクラウディアを演じることができるということも嬉しく、感慨深い思いもありました。いろいろな嬉しいが重なったと思います。

 

ー『クラウディア』への出演を通して、楽しみにしていること、ご自身に期待していることは?
私にとっては初めてのJ-POPアーティストの楽曲への挑戦で、ジュークボックスミュージカルというのも初めての作品です。サザンオールスターズさんの音楽は、母が好きで、幼い頃から車の中で一緒に聴き、私自身ミュージカルの曲を歌うことも好きですが、J-POPアーティストの曲を歌うことも大好きです。この作品では、クラウディアという女性を演じながらJ-POPを歌うということが自分にとっての新たな挑戦になります。

ー演じるクラウディアはどんな女性と捉えてますか?
とっても真っ直ぐな女性という印象です。まだ成熟していない若々しさがクラウディアの中にはあるなと思います。様々なメッセージ性のある作品ですが、その中でもクラウディアが、少女から強い女性へ成長していく物語でもあると思います。最初は、真っ直ぐなところがある普通の女の子が、(物語の世界では奪われている)恋をすることを知り、いろいろな経験をし、愛することを知って、ひとりの女性として成長していく物語でもあると感じています。

 

ー田村さんとの共通点もありそうですね!!
そうですね!!私もわりと普通だと思っていますので、そういうところは似ているなって思っています。

 

ー以前霧矢大夢さんとのインタビューで宝塚歌劇団を拝見して憧れているというエピソードをお聞きしましたが、今回も宝塚歌劇団出身の方との共演がありますね!!
実は、私が最初に観た宝塚歌劇団の作品が、湖月わたるさんの舞台で、『ベルサイユのばら -フェルゼンとマリー・アントワネット編-』でした。地元の文化会館で拝見しましたが、そこから私は宝塚が大好きになったので、今回初めての湖月わたるさんとの共演をとっても楽しみにしていました。そして、以前別の作品で共演した方たちともご一緒するので、成長した姿を見て欲しいと思っています。ミュージカルやお芝居は、一期一会ですが、出演する作品によって役の関係性も変わるので、前回の作品ではご一緒したけど、あまり関わられなかった方と今回がっつりお芝居をできるのも楽しみなところです。

 

ー田村さんご自身の活動もいろいろなことに挑戦をされていますが、その中でも変わらずに“ここが田村芽実の核だぞ”というところは?
表現することがすごく好きで、その好きな気持ちがとんでもなく大きいということに気がつきました。趣味も含めて、すべてを舞台上の表現につなげるための材料にしているところがあります。家の中で編み物をすることが好きですが、その時間にいろいろな発想が湧いてきます。それを知っているので、逆に無になれる時に発想が湧くことが好きだから編み物をしたり、人とおしゃべりをすることが好きなのも、おしゃべりすることが、どこかディスカッションと思っている自分がいて、それが表現やお仕事につながると思っている自分がいます。生活すべてで表現のことを考えていて、そこが好きという気持ちは切り離せない。どの作品に出ていても表現することが好きという気持ちは変わらずに持っています。

 

ー表現することが好きという気持ちが芽生えはじめたのはいつ頃からですか?
いつからだったんだろう??幼い頃からレッスンやミュージカルスクールに通ってはいましたが、みんなとは違ったことをしたいと思う子供でした。みんなと違うことをするために手段を問わないというところもあったので、何か自分の表現や自分らしさということを、子供の頃から追求していたのではないかなと思います。

 

ー自分らしい表現でどうクラウディアを作りあげていきますか?
稽古はハードだと思いますので、すべての魂を入れて、何事にも体当たりで、ぶつかって行きたい。ぶつかることへの躊躇もありましたが、できるだけ、いい子ぶらずに、家にいる時の自分で稽古場に行くように心がけています。いい子ぶって、自分を取り繕ってしまうと、それを剥いで、そこから役を演じるという二度手間になってしまうと思うので、取り繕わない自分で、先輩方にもぶつかっていきたいと思っています。

ー衣裳も見どころかと思いますが、ビジュアル撮影の時に衣裳を纏った時の感想を教えてください。
撮影衣裳を纏った時にすごく思ったことは、こうやってひとつの方向を向いて作品を作っていくんだなということでした。岸谷さんを中心としたチームワークがすごくて、衣裳チームも、メイクアップチームも、それぞれのクリエーションを全力で出し合って、いろいろな意見が重なって、さらに良い方向へと意見が積みあがっていくのを見て、ひとつの作品を作るためにこうやって全員が同じ方向を向いて、カンパニーが出来あがっていくんだなと感じていました。

 

ー作品の見どころを教えてください。
世界を取り巻く今の情勢を物語っている作品だと思います。18年ぶりに上演するタイミングとこの作品が持つメッセージ性が今というタイミングで重なり、今上演すべき作品で、今上演しなければいけない作品だと思っています。人々が世界の中で、愛し合って、傷つきあっても、その先に何か大事なものがあるんじゃないかというオープンなメッセージは、作品を通して世界に発信しなければいけないと感じています。

ー田村さんの愛すべきものは?
甥っ子が大好きで(笑顔)!!自分の子供のように大切で大好きな存在です。今3歳と4歳で、将来を考えると戦争がより嫌なものになりましたし、これからもっと楽しいことがたくさん待っている次の世代に繋げていきたいです。

 

ー今育てているお花たちは?
愛すべき存在ですね!!花を育てるのは楽しいです。なかなか難しいなと思うときもありますが、お水をあげる時は、自分に水をあげている気持ちになってきました。以前は、お花屋さんでお花を買って、それを花瓶に挿すことしかしてませんでしたが、お花を育てることは自分自身の浄化になるんだなって思います。

 

ー田村さんは愛の人ですね!!好きなことやものへの愛、作品への愛、ファンの皆さんへの愛がたくさん詰まってますよね!!どんなクラウディアを作られるのか待ち遠しいですね!!最後にメッセージをお願いします。
まだまだ、劇場へ足を運ぶことが難しいよっていう方もいらっしゃると思いますが、今このときにこの作品を上演する意義があると考えています。もし、お時間や状況が許されるなら、公演を観に来ていただけたら嬉しいですし、今日は愛ということがこの取材のテーマだったような気がします。私自身も愛を持って、心を込めて共演者の皆さん、スタッフの皆さんと一緒に作品を作って、1公演、1公演、しっかりと心に愛の火を灯してクラウディアを演じたいと思っています。皆さんの心にも愛の火が灯されるように頑張りますので、ぜひ観にきていただけたら嬉しいです!!


【田村芽実さんのファッション事情】
ー今日の衣裳のお気に入りポイントを教えてください。
全部です!!色合いが今の自分にぴったりで、髪が長かったらこの衣裳を選ばなかったかもしれません。フレッシュな自分になったのでフレッシュで薄いカラーでふんわりした衣裳を選びました。普段はもう少し濃い色の服を好んで着ています。ヘアスタイルを変えることで似合う服も変わってくると思います。

 

ーネイルも衣裳にあっていてかわいいですね!!
メイクさんが衣裳にあわせて選んでくれて、すごく可愛くて気に入っていて取りたくない位です。
イヤリングもとってもかわいくて気に入っています。

ーかわいい衣裳はテンションがあがりますね!!
(笑顔で)あがりますね!!なんだか優しい気持ちになりますね。

photo:Hirofumi Miyata/styling:Mari Kodo/hair&make-up: Yayoi Kikuchi[Hitsuji LLC.]/interview&text:Akiko Yamashita

costume:Tops & skirt/Wild Liiy お問い合わせ(03-3461-4887) Shoes/R&E お問い合わせ(03-3477-5016)


【公演概要】

■タイトル

Daiwa House Special『クラウディア』Produced by 地球ゴージャス

■日程・会場

東京公演:2022年7月4日(月)~7月24日(日) 東京建物Brillia HALL

大阪公演:2022年7月29日(金)~7月31日(日) 森ノ宮ピロティホール

■脚本・演出・振付 岸谷五朗

■主題歌 サザンオールスターズ「FRIENDS」(タイシタレーベル/ビクターエンタテインメント)

■出演

大野拓朗/甲斐翔真(Wキャスト) 廣瀬友祐/小栗基裕(Wキャスト) 田村芽実/門山葉子(Wキャスト) 美弥るりか 上山竜治/中河内雅貴(Wキャスト) 平間壮一/新原泰佑(Wキャスト) 湖月わたる ほか

■公式ホームページ
https://www.claudia2022.com

(2022,07,02)

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