水田航生さんが主演を務めるミュージカル『REEFER MADNESS』が、74()東京・新宿村LIVEにて開幕しました。本作は“REEFER(大麻)”をテーマにした、能天気で中毒性のあるB級ミュージカル・コメディ。

Kevin MurphyDan Studneyが脚本を手掛けた本作は日本初演にあたり、翻訳・訳詞・演出を上田一豪さんが務めました。

果たしてどのような内容になっているのでしょうか。初日の公演をレポートします。

<あらすじ>

アメリカの小さな町のハイスクール、厳格な講師が“REEFER(大麻たばこ)”の害について保護者を前に講義を始めます。その会場で語られる世にも恐ろしい悲劇、“REEFER”の魔の手に絡み取られた者のたどるてん末とは

純真なハイスクールの男子生徒、ジミー・ハーパー(水田航生)はメリー・レーン(清水彩花/水野貴以)と恋仲、青春を謳歌している。ある日メリーからダンス大会出場を誘われる。ダンスが得意ではないジミーは、怪しい魅力を放つ男、ジャック・ストーン(岸祐二)にダンスを習うことにする。

実はジャックはREEFERの売人で、新規顧客を探していたのだ。

そうとは知らぬジミーはジャックに連れられ「REEFER DEN(大麻の館)」にやってくる。そこには、REEFERのために大学を卒業できなくなったラルフ・ウィリー(加藤潤一)や、魅力的だがこれまたヤク中のサリー(ラリソン彩華)が住んでいる。女主人のメイ(保坂知寿)には理性が残っているのだが、暴力的なジャックに依存しているため、彼の言葉には逆らえない。4人に勧められ、ジミーはおそるおそる、REEFERを吸い始める

本作の主人公ジミーを演じる水田さんは、これまで比較的「好青年」と呼ばれる清潔感溢れる役どころが多かった実力派若手俳優の一人。ですが、今回はそのイメージをガラッとくつがえす転落人生ぶりを見せつけます。まだREEFERを知らない頃のジミーはこれまでの水田さんらしいイケメン青年。それがREEFERの売人ジャック(岸祐二さん)の誘いに乗ってしまい、好奇心からついに手を出してしまいます。ジミーの心理状態が目でみてわかるくらい身体の動きで表現する水田さん。その様子を見ているとジミーと同じく、「やったらどうなるんだろう」という好奇心を掻き立てられるのです。その後、REEFERに手を出してしまったジミーはまさにREEFER MADNESS。薄ら笑いを浮かべ、時にはREEFERが見せる幻影に混乱し、おびえる様は本当のREEFER中毒者のようでした。

ジミーが連れていかれた「REEFER DEN(大麻の館)」の女主人メイ役の保坂知寿さんも、まだ理性が残ってはいますが、REEFER中毒者。ジャックから何度も理由なき暴力を受けますがジャックが所持するREEFERに依存しているので、彼の言葉には逆らえません。その哀れな姿には胸が痛みますが、一方で保坂さんは随所に笑いを誘います。うっかりしていると保坂さんが今何をしているのか、そこばかり見てしまいそうにもなるのです。そして保坂さんと言えば圧倒的な歌唱力!曲数こそ多くはないですが、一曲一曲に込めたメッセージと音圧は必聴です。

最後に、REEFERの売人ジャック役の岸祐二さん。低音ボイスとイカした身のこなしでジミーを誘う、アブナイ大人の男ぶりをいかんなく発揮。そして「REEFER DEN」では本当に危ない男に変わります。相手を殴った手でREEFERを差し出す……まさに悪魔の所業と言えるでしょう。

その一方で岸さんが演じるもう一つの役がジャックとは正反対!!別役で登場した時に会場からは「待ってました!!」「そうきたか!!」と言わんばかりの拍手喝采、そして笑い声も響き渡っていました()

どちらの役を演じている時も岸さんの魅力的な歌声は変わらず。歌い出すと皆聴き入ってしまう中毒性のある歌声はいつまでも、何度でも聴いていたくなる、まさに“REEFER”のような存在でした。

ストーリーはわかりやすく、トゥーマッチなくらい歌とダンスに溢れ、おまけに劇場で渡される3Dメガネでしか見えない幻想も加わり、最初から最後まで笑い溢れるコメディ。ですが終演後にふと「この内容で本当に笑っていていいんだろうか」と警告もしてくれる作品でした。

ミュージカル『REEFER MADNESS』は77日まで、東京・新宿村LIVEにて上演されます。

 

【公演概要】

■タイトル  ミュージカル『REEFER MADNESS

■日程・会場 2019年7月4日(木)~7月7日(日) 新宿村LIVE

■出演

水田航生 岸祐二 保坂知寿

清水彩花/水野貴以(Wキャスト) ラリソン彩華 加藤潤一 小林遼介 ほか

■公式ホームページ http://www.eibunkyo.jp/reefermadness/

(2019,07,05)

photo:オフィシャル提供 text:Saki Komura

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