2018年のミュージカル『あなたの初恋探します』本誌インタビューで、今後挑戦してみたいこととして栗山民生さんが演出する作品へ出演してみたいと語っていた村井良大さんの夢が実現。
2015年の初演、2017年の再演と高い人気で多くの人を魅了したミュージカル『デスノート』へ夜神月役として出演する村井良大さんにインタビュー。
作品への出演が決まった時の気持ち、そして念願の栗山さんの演出を受けた感想など開幕直前にインタビュー!!作品への思いをぜひご覧ください。

 

ーミュージカル『デスノート』への出演が決まったときはどんな気持ちでしたか?
「この作品の舞台は拝見したことはなかったのですが、初演、再演と人気を博した作品でしたので、その作品に夜神月役で出演できるって聞いた時には、正直なところ最初はびっくりしました。“僕で大丈夫なのかな”って言うのが率直な感想でした(笑)。でも栗山さんとご一緒したいという強い気持ちもあったので、栗山さんの演出を受けられるのであればぜひ!!ってお話しました」

 

ーお稽古で夜神月と向き合ってきた感想は?
「だんだんと見えてきて、温度感がわかってきたという感覚でした。栗山さんから最初に“この作品を現代劇にしたい”というお話をいただきました。人の名前を書いて殺すことができるデスノートの存在が、2015年、2017年に上演した時には、近未来で、近い将来に起こるであろう出来事と想定されていましたが、今、まさに、SNSやインターネットの普及で実際に殺すことはできなくても、様々なことを駆使したら人を殺せるという現実があります。ドローンを戦争で使ったり、遠い場所でも人を殺すことができる現代では、デスノートそのものが今に通じるものがあるんだと感じています。その思いを受けて、2020年版のミュージカル『デスノート』を作るというところが自分にとっての挑戦だと感じています」

ー栗山さんの演出を実際に受けてどんな方だと感じましたか?
「舞台上に立っているのが人間であるというところを強く意識されている方だと思います。お芝居というよりもリアルさを求められていて、リアルな役作りをするということを念頭に置かれています」

 

ー稽古では苦労も多かったと思いますが、栗山さんの世界へ飛び込んでみて良かったですか?
「稽古中苦戦したところはたくさんあって、世界観を作ることに必死でした。栗山さんが求めている人間像、夜神月という男の人生をリアルに表現していけたらいいなって思います。(栗山さんの演出に)飛び込んでよかったです!!こんなに楽しい演出はないですよ(笑顔)。本当にそう思いますし、おっしゃっていること全部が正しいなって思うので、頭がさがります。栗山さんの頭の中を理解して、追いつこうって思ってます」

ーWキャストで夜神月を演じる甲斐翔真さん、Lを演じる髙橋颯さんの印象を教えてください。
「翔真は、年齢のわりにすごく落ち着いていて、ポーカーフェイスですごく冷静なところがあって、そこが夜神月に近いかなって思います。本人は、初舞台、初ミュージカルということでいろいろなことが今までと違うというところで悩んでいる部分もあって、わからないところはいろいろと質問してきますね。そういうときは、こうじゃない?とか話はしますが、自分の中で段々と確立していく部分が見えてきているので、もう任せています。颯くんは非常に努力家。Lという役を作るにあたって、稽古期間は四六時中Lが頭から離れないんじゃないかっていうくらい頑張っています。本番の強さがすごくある人なので、本番でどう爆発するか楽しみです」

 

ー横田栄司さんが演じるリュークも気になるところですが、村井さんからみた横田さんはどんな印象ですか?
「リュークという役もあり、栄司さんは舞台上で非常に自由にされてます(笑)。すごく楽しいので、絡みに行きたくなって、絡みにいくと栗山さんに“ほっといていいから。絡まなくていい” って言われて(笑)。リュークは、人間界でフワフワと自由にしている存在だからそこに世界観を求めなくていいよっていう感じなので、絡めなくて残念です(笑)。今回Wキャストなので、稽古も正面から観れるんですがその時にとても楽しくて、リュークの面白さが素晴らしい、素敵だなって思ってます」

 

ー村井さんは座長を務める作品をたくさん経験していますが、座長として心掛けていることを教えてください。
「いやぁ〜。正直実はそんなにないんですよね(笑)。あまり座長も端も関係ないって思っているので気にしていないんですが、座長は責任が問われるので、責任感だけはいつも感じています」

 

ープレッシャーはありましたか?
「逆にプレッシャーしかなかったですね。この作品は、超一流の素晴らしいキャストでの初演、再演と続き、今回のキャストを変えての再再演で、うまく行かなかったら我々のせいという気持ちもありました。この作品を何年も上演されていく作品にしたいというお話も聞きました。ここが踏ん張りどころ。今回の上演が成功しなかったら次の上演はないというプレッシャーはすごく感じています」

 

ー2019年は村井さんにとってどんな一年でしたか?
「本当にいろいろなことをやらせてもらったと思っています。ドラマもそうですが、映像の世界にも出演させてもらったことで大きな出会いがあったと思います。いろいろな角度から楽しかったことがあった年でした」

 

ー2020年はこの作品が最初になりますが、どんな一年にしたいですか?
「一発目から重い作品に挑戦しますが、このプレッシャーを抱えて、俳優業をやっていきたいと思います」

 

ー最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。
「ミュージカル『デスノート』ってどんな感じになっているんんだろうと思うかもしれませんが、ミュージカル作品としてかなり纏まっている作品だと思います。漫画原作からできるミュージカルは、キャラクター寄りになることも多くありますが、この作品はキャラクター寄りというよりも非常に人間寄りに作られています。だからこそ永遠に上演を続けられるミュージカル作品だと思いますし、そういう作品を作りあげたんだなって感じます。原作が漫画の作品をここまで演劇にできている作品は初めてだと感じています。みんなが知っている『デスノート』だけど、2020年版を作りあげていく中で、人が生きるということ、死ぬということを改めて考えさせられた作品です。この作品を見終わった後にどう感じてもらえるのかをすごく問われている作品だと思います。まずご覧いただき、感じてもらえたらと思います」

 

【profile】
村井良大
1988年6月29日生まれ。東京都出身。O型
2007年テレビドラマ『風魔の小次郎』にて主演・小次郎役でドラマデビュー。
その後2009年1月には『仮面ライダーディケイド』ほか多くの作品に出演。2020年1月にはフジテレビ開局60周年特別企画『教場』にクラスのムードメーカーの石山広平役で出演。
多くの舞台、ミュージカル作品へ出演し幅広く活躍。

 

【公演概要】
■タイトル
『デスノート THE MUSICAL』
■日程・会場
東京公演:2020年1月20日(月)~2月9日(日) 東京建物 Brillia HALL
静岡公演:2020年2月22日(土)〜2月23日(日) 清水マリナート

大阪公演:2020年2月29(土)〜3月1日(日) 梅田芸術劇場 メインホール
福岡公演:2020年3月6日(金)~3月8日(日) 博多座
■出演
村井良大 甲斐翔真 髙橋颯 吉柳咲良 西田ひらり パク・ヘナ 横田栄司 今井清隆 ほか
■公式ホームページ
https://horipro-stage.jp/stage/deathnote2020/

(2020,01,29)

photo:Hirofumi Miyata/interview&text:Akiko Yamashita

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