Daiwa House Special『クラウディア』Produced by 地球ゴージャスの製作発表が2022年5月19日(木)に東京都内で行われ、大野拓朗さん、甲斐翔真さん、廣瀬友祐さん、小栗基裕さん、田村芽実さん、門山葉子さん、美弥るりかさん、上山竜治さん、中河内雅貴さん、平間壮一さん、新原泰佑さん、湖月わたるさん、脚本・演出の岸谷五朗さんが出席しました!!

 

本作は、岸谷さんと寺脇康文さんが主宰する演劇ユニット「地球ゴージャス」によって2004年に初演され、2005年には地球ゴージャス10周年記念の際にアンコール上演された伝説の作品です。岸谷さんの「反戦三部作」の第1作目で、桑田佳祐さんが書き下ろした「FRIENDS」ほか、サザンオールスターズの数々の楽曲で物語を綴るジュークボックスミュージカルとなっています。

過去の公演では、ファッションデザイナーの山本寛斎氏が衣裳を手がけたことでも大きな話題となりました。寛斎氏亡き後の今回、そのクリエーションを引き継いだ山本寛斎事務所が再び衣裳デザインを担当します。

 

この日の製作発表は、歌唱披露からスタート。まず、「根國」の剣豪・細亜羅(ジアラ)役の大野さんと甲斐さん、「幹國」の長・毘子蔵(ヒコゾウ)役の廣瀬さんと小栗さんによる「Oh!クラウディア」がホールに響きました。その後、登壇者全員で「FRIENDS」を歌いあげました。

 

会見では、「地球ゴージャス」の公演には初出演となる大野さんは、「台本を読み込んでいくうちに、日本語の美しさやきれいさを改めて感じ、一つひとつの言葉を大切にしながらスッと入り込むように演じられたらいいなと思います」と意気込み、「それと同時に、読んでいるとシェイクスピアが思い浮かぶんです。(岸谷)五朗さんは和製シェイクスピアなのかなって」と話して会場を盛りあげました。

一方、甲斐さんは、以前に地球ゴージャスの稽古場を訪れたことがあるそうで「その時から、五朗さんと寺さん(寺脇さん)と一緒にいつか出ることができたらという夢を抱いていました。やっと今回、出られると思ったら、お二人は出演されないというので、それは残念ですが…精一杯頑張ります」と思いを語りました。

 

また、廣瀬さんは「五朗さんが生み出した作品で、五朗さんが演じていた毘子蔵を演じるのはプレッシャーでもありますが、今は楽しみの方が強い。この役に僕自身の血を通わせられたらと思っています」、小栗さんは「自分がここにいるのが不思議ですが、楽しいです。毎日、期待と不安と喜びが秒単位でせめぎ合っているような状態で過ごしているので、生きていることを感じられます」とそれぞれコメント。

 

また、故・本田美奈子さんが生前最後に演じたことでも知られる、クラウディア役を演じる田村芽実さんは、「このお話を頂いた時は、うれしいとかそういう次元ではない、私でいいのかなという気持ちと、生半可な気持ちではできないという気持ちがありました。美奈子さんに対しての思い入れがとても強いので。美奈子さんが一緒に歌ってくれているという気持ちで、毎日、命がけで一公演一公演を精いっぱい生きたいと思います」と熱い想いを吐露。

 

同じくクラウディア役をWキャストで演じる門山さんは「(この日、歌唱披露した)『FRIENDS』という曲は、岸谷さんの想いがギュッと詰まっているのを感じました。これからお稽古を重ねて、観に来てくださるお客さまに今だからこそのクラウディアの想いや、岸谷さんがこの作品に込めた想いを伝えられるように歌いたいと思います」と想いを寄せました。

 

美弥さんは、「幹國」一の女戦士・織愛(オリエ)役。殺陣が多い役どころだけに、「私は日本人女性の中では剣を振った回数は多い方だと思うので、それを生かせればと思って稽古場に挑んでいます。男性陣と対等に、そして強いということを表現できるように、一生懸命作りあげていきたいと思います」と力を込めました。

 

「根國」の長・ヤンを演じるのは上山さんと中河内さん。上山さんは「ヤンは、最後まで暴れん坊将軍です。愛という概念がなく、戦いなさいと言われて従順に戦い続ける人物ですが、その愚かさと儚さを伝えられたらと思います」、中河内さんは「本読みから150%でやると自分に課して挑んでいます。自分が思うヤンを提示したいと思って、思い切りやっています」と述べました。

 

そして、龍の子役は、平間さんと新原さんが務めます。平間さんは「最初は寺脇さんと岸谷さんがいないというのが想像がつかなかったんですが、僕たちで少しでも“地球ゴージャス感”を出せたら」、新原さんは「オーディションでどうしても役を勝ち取りたくて、ダンスの動画や歌の動画をお送りしました。僕にしかできない龍の子ができればいいなと思って、日々、稽古を頑張らせていただいています」と話しました。

 

そして、物語の世界を司る神・神親殿(カシンデン)を演じる湖月さんは「この作品の魅力は、まず音楽の力。それから、五朗さんがこの作品に込められた熱くて深い想いが溢れている作品であること。そこにエネルギッシュなダンスナンバー、ヒリヒリする立ち回り、本気の芝居をしている中に現れるお笑い、という絶妙なバランスがあります。岸谷さんと寺脇さんのDNAをしっかり受け継いでいきたいと思います」と語りました。

 

本作は、岸谷さんも寺脇さんも出演しない、初の地球ゴージャスの公演となります。岸谷さんは、今回、演出家に専念することに決めた経緯を、「私も出たいですし、寺脇さんもウズウズしているんですが、(寺脇さんがこれまで演じていた) 細亜羅は、最後にクラウディアとキスをするシーンがあるんです。ですが、寺脇さんは還暦になりました。還暦のキスはちょっと見たくないと思って(笑)、頼むから出ないでくれと言いました。寺脇さんが出ないのに私が出るわけにはいかないということで、今回は若者に託しました」と説明。

そして、「(作品を作ってから)18年後に、こんな世界情勢になっているとは思っていませんでした。『反戦三部作』は決してタイムリーになってはいけないテーマです。演劇は非力です。ですが、お客さま一人ひとりに反戦というテーマを訴えていこうと思っています。より良いものを作れるという確信を持って、稽古に臨んでいます」と、力強く語りました。

 

【公演概要】
■タイトル
Daiwa House Special『クラウディア』Produced by 地球ゴージャス
■日程・会場
東京公演:2022年7月4日(月)~7月24日(日) 東京建物Brillia HALL
大阪公演:2022年7月29日(金)~7月31日(日) 大阪・森ノ宮ピロティホール
■脚本・演出 岸谷五朗
■主題歌 サザンオールスターズ「FRIENDS」
■出演
大野拓朗/甲斐翔真(Wキャスト) 廣瀬友祐/小栗基裕(Wキャスト) 田村芽実/門山葉子(Wキャスト) 美弥るりか 上山竜治/中河内雅貴(Wキャスト) 平間壮一/新原泰佑(Wキャスト) 湖月わたる ほか
■公式ホームページ

https://www.claudia2022.com

(2022,05,20)

photo&text:Maki Shimada

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