錦織一清さんが演出、中山脩悟さんが主演を務める舞台『あゝ同期の桜』が、2026年8月13日(木)から、三越劇場で上演されます。

本作は、毎日新聞社発行の海軍飛行予備学生十四期会による遺稿集『あゝ同期の桜 帰らざる青春手記』をもとに、昭和42年に榎本滋民さんが手がけた不朽の名作です。2015年に榎本さんの脚本を原作として上田浩寛さんが新たに書き下ろし、錦織さんの演出によって現代に甦りました。2024年から3年連続の上演を迎えています。

特攻という過酷な運命に立ち向かう第十四期海軍飛行予備学生の諸木文晴を演じるのは、中山脩悟さん。本作が初舞台にして初主演となります。中山さんに初舞台への意気込みや本作の見どころ、俳優としての目標やファッションやライフスタイルなどについて、たっぷり語ってもらいました!!

―初めての舞台、そして主演が決まったときのお気持ちを聞かせてください!!
うれしいという気持ちでいっぱいでした。舞台『マリオネットホテル』という作品にスウィングで参加させていただいたのですが、実際に舞台に立つことはできなかったので、舞台に立てるという喜びがとても大きかったです。それと同時に、主演という責任感や初めて舞台に立つことの不安など、いろいろな思いが押し寄せてきたことを覚えています。

 

―もともと、舞台に興味があったのですか?
この世界に入ろうと思ったのは、イギリスで観た『メリー・ポピンズ』と『オペラ座の怪人』、それから母親が出演した「エリザベートTAKARAZUKA20周年スペシャル・ガラ・コンサート」を観たことがきっかけでした。お客さんの熱にすごく感動して、僕もいつか舞台の上でその熱を感じてみたいと思っていました。
―そうすると、念願の舞台出演なのですね!! 先ほど、不安もあるという言葉がありましたが、やはり主演だからこそのプレッシャーもあるのかなと思います。主演ということについては、今、どのような思いがありますか?
自分としては、(主演ということには)あまりフォーカスしなくてもいいのかなと思っています。この作品は、特攻隊員のみんな、それから整備の人たちといった登場人物全員に焦点を当てた物語で、一人ひとりのストーリーもあります。なので、僕がというよりは、みんなでいいものを作っていけたらと思っています。

 

―なるほど。では、脚本を読んだ感想を教えてください。
特攻隊という存在も、そうした歴史的事実があることも知っていましたが、そこに至るまでの過程や隊員たちの想いに触れたのは初めてだったので、もっと知りたいと思って。それで、実際に鹿児島県知覧町にある「知覧特攻平和会館」に行ってきました。語り部の方とお話をする機会を作っていただき、現存する手紙を読ませてもらい、どんどん実感がわいてきました。特攻は非常に悲しい出来事ですが、そうした中でも、特攻隊員たちにも今の若者たちと変わらない青春があったのだなと感じました。そうした、若者たちの姿がこの作品の見どころにもなるのではないかと思います。

 

―中山さんが演じる諸木文晴という役柄については、どのように感じていますか?
諸木は、固定概念にとらわれない人物というイメージです。生きていると、どうしても同調圧力を感じることがありますが、諸木はそれに負けず、自分の意思をしっかりと持っていて、自分が納得できないと動かない人なのだと思います。そうしたところは、僕自身も重なる部分もあります。僕も、何かを始めるときに「なぜそれをやるんだろう」とすごく考えるようにしています。そうした内面の部分で繋がれるところがあるので、それをきっかけにより深く作り上げていけたらと思っています。

―今、役作りはどのように進めているのですか?
とにかく今はその時代のものに触れたり、目にしたりして、現実に起こった出来事として実感することを大切にしています。今、僕たちが生きている時代とは違う時代の話なので、どうしても脚本を読んだだけでは実感を得るのが難しいなと思っていて。でも、お話を聞いたり、当時、実際に書かれたものを読んだりすることで、感じられるものがあると思います。「知覧特攻平和会館」には、特攻隊員たちが最後に過ごした三角兵舎という建物の模型があったんですよ。そうしたものを見ることで、彼らの心を想像できますし、この場から旅立ったのだという感覚を持つことが、舞台でも生きてくるのではないかと思っています。

 

―演出の錦織さんとは、どんなお話をされましたか?
まだあまり深いところまでお話はできていませんが、基本的には僕の雰囲気を生かしたお芝居をしてくれればいいと言ってくださいました。僕は、まだまだ経験が少なくて、僕よりお芝居がうまい方はたくさんいらっしゃいますが、今の僕にしかできないお芝居があると話してくださったので、錦織さんを信じ、自分にできることを最大限させていただければと思っています。

 

―共演者の皆さんの印象は?
とてもフレンドリーな方ばかりでした。当然、僕よりも経験のある方ばかりですが、僕のことを優しく迎え入れてくださって、包み込んでくださっている気がして、すごく安心しましたし、これからの稽古で深めていけることが楽しみです。
―お稽古に向けて、今、どんな準備をしようと考えていますか?
自分に1人でできることはしてきたつもりなので、今は、皆さんとセッションをするのを楽しみにしています。台本を読んで感じていることと、実際に芝居をして感じることはまた少し違うと思います。セリフの掛け合いの中から生まれるものもあると思うので、そのときに諸木がどう感じたのか、新たな感情を発見したいです。

 

―今、お芝居をしていて、どんなところに面白さ、楽しさを感じていますか?
お芝居をしていると、自分の想像を感覚的に超えてくることがあります。自分一人で考えていると限界があるのですが、相手とお芝居をしているとその限界を超えていく感覚が面白いところだなと思います。それから、役を演じることで、その人を理解しようとして、新たな自分に気づくというのも楽しいところです。

 

―そうすると、時代も生き方も違う本作の諸木は、演じることで気づくことも多いのではないですか?
そう思います。本作に出演しなければ、この時代に生きる人のことをここまで深く考えることはなかったかもしれないので、本当にこの作品に関われて良かったと、早くも感じています。

 

―先ほど、諸木の内面と共通するところがあるとおっしゃっていましたが、中山さんがもし、諸木の立場だったら、どんなことを考えたと思いますか?
目的意識を持って、何事にも臨むというところは似ているところですが、僕自身は同調圧力に弱いんです(笑)。最近は、自分が考えていることを人に伝えるというのは、とても大切なことだと思うようになりました。やっぱり、言葉にしないと伝わらないので。なので、僕もそうしたところは諸木を真似したいと思います。

 

―本作を通して、どんなことをお客さまに伝えたいですか?
僕たちの世代にとっては、戦争は身近なものではありません。今も、さまざまな国で戦争は起こっていて、それをニュースで見て事実として知ってはいますが、遠い国の話に感じてしまいます。今回、この作品に携わらせていただき、日本の戦争の歴史でも知らないことが多いと改めて感じました。同年代の方たちは、きっとこの作品を観て、初めて知ることもあると思いますし、いろいろなことを感じていただけると思います。この作品が少しでも戦争について知ろうと思うきっかけになったらいいなと思います。

 

―そうした作品で初舞台を経験し、きっと大きな成長になりますね。中山さんは、俳優としてどんな目標や夢がありますか?
この作品もそうですが、自分がお芝居をしたことによって、例えば、戦争が収まるといった直接的な影響を与えることはできなくても、何かを感じ取っていただいて、優しい気持ちになってもらったり、心に残るものがあったらいいなと思います。間接的にでも、皆さんの心の支えとなる作品になれたら、役者をやっていて良かったなと思います。

 

―ありがとうございました!! 最後に公演に向けた意気込みをお願いします。
自分にできる限りの準備をして、稽古では共演者の皆さんと、錦織さんをはじめとしたスタッフの皆さんと一緒に作品を深めて作っていきたいと思います。独りよがりにならず、分からないことはみんなと共有して、意見を伝え合いながら、関係性も深めていって、良い作品を作っていきたいと思っています。


▶︎中山脩悟さんのファッション事情◀︎
―今日のファッションのポイントは?
シャツは、両親が海外に旅行に行ったときに、お土産として買ってきてくれたものです。夏なので、涼しげにしたくて、このブルーのシャツを選びました。表と裏で柄が違うというのがポイントです。それから、この靴もお気に入りです。ローファーなのですが、よく見るとペイズリー柄になっているんですよ。原宿で買ったものですが、気に入ってよく履いています。

 

―ファッションのこだわりはありますか?
こだわりというわけではないですが、こうして取材のときや写真を撮っていただくときは、両親からもらった服を着ることが多いですね。そうしようと思って選んでいるというよりは、気がついたらもらった服を選んでいるということが多いんですよ。なぜだかは分からないですが(笑)。

 

―先ほど靴を原宿で買ったと話していましたが、普段、街に出て買うタイプですか?
はい、オンラインであまり買うことはなくて、街に出て買います。

 

―最近買ったお気に入りのファッションアイテムは?
Tシャツを買いました。アンディー・ウォーホルさんの描いた絵がプリントされているTシャツで、すごく夏っぽいので、これから活躍するのではないかと思います。

 

―最近のマイブームやお休みの日の過ごし方は?
筋トレが好きなので、毎日のようにジムに行ってトレーニングしています。なので、それがマイブームでもあるのですが、最近は、Kindleで本を読むのにもハマっています。元々は紙で読んでいたのですが、ジムでウォーキングしながら読むのに、Kindleなら読めるなと思って。それで、ウォーキングしながら読んでいます(笑)。

 

―どんな本を読んでいるんですか?
小説が多いですが、最近は、栗山英樹さんという野球の日本代表の監督をされていた方の『栗山ノート』という本を読んでいます。監督をされていたときのエピソードなどもたくさん書かれていて、すごく興味深いです。

 

―本作は、特攻隊員たちが共に過ごした日々を描いていますが、中山さんが経験した「青春だった」と感じた出来事を教えてください。

僕は子どもの頃から野球をやっていたのですが、高校時代は、特に仲間と一緒に過ごしていた時間が長かったんです。野球部で僕の代は9人しかいなかったので特に仲が良くて。合宿では、夜遅くまで起きていて、みんなでとんでもないサイズの炊飯器で炊いたご飯を食べ尽くしたこともありました(笑)。もちろん喧嘩をすることもありましたが、すごく良い仲間たちでした。今回、同じくらいの人数なので、新しいチームができたような感覚で、それもまた楽しみです。

 

―中山さんがかっこよくあり続けるために意識していることは?

僕は全然かっこよくないですが(苦笑)。家族を大切にしています。家族とご飯を一緒に食べる時間が好きなんです。それが、気持ちをリセットできる時間になっているのだと思います。そうすることがかっこよくなる秘訣というわけではないですが、自分を保つために、兄弟で遊ぶ時間を作ったり、家族とご飯を食べる時間を大切にしています。

 

【profile】
中山脩悟/Shugo Nakayama
2025年4月に俳優デビュー。2026年3月に青山学院大学卒業後本格的な活動をスタート。最新の出演作は、ドラマ『The Boy Next World 〜並行世界の恋人〜』(フジテレビ)、日曜劇場『GIFT』(TBS)。2026年8月上演の舞台『あゝ同期の桜』にて、初舞台出演にして初主演(諸木文晴 役)という大抜擢。フレッシュなエネルギーを芝居にぶつける注目の実力派若手俳優。
▪️公式Instagram
https://www.instagram.com/nakayama_shugo/

▪️公式X
https://x.com/nakayama_shugo/


【公演概要】
■タイトル
あゝ同期の桜
■日程・会場
東京公演:2026年8月13日(木)〜8月17日(月) 三越劇場
木更津公演:2026年8月22日(土) かずさアカデミアホール
■原作 榎本滋民
■脚本 上田浩寛
■演出 錦織一清
■オープニング振付 パパイヤ鈴木
■出演
中山脩悟 石川大樹 髙野皓平 片岡滉史朗 渡口和志 伊藤セナ 岡澤由樹 新井元輝 渋谷天笑(松竹新喜劇) 岩永洋昭 板垣桃子(桟敷童子) 中久喜文音 惣田紗莉渚 錦織一清
■公式ホームページ
https://unclecinnamon.com/news/28402

(2026,08,12)

photo:Hirofumi Miyata/interview&text:Maki Shimada

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下記のリンクのインスタグラムに撮影時のアザーカット&コメントムービーを公開中!!

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