舞台『検察側の証人』のフォトコール及び取材会が2021年8月28日(土)に、世田谷パブリックシアターで行われ、小瀧望さん(ジャニーズWEST)と瀬奈じゅんさん、成河さんが公演への意気込みを語りました。

 

本作は、作家・アガサ・クリスティさんによって書かれた、世界中で上演され世界最高峰と称賛される法廷ミステリー。読売演劇大賞 優秀演出家賞など数々の演劇賞を受賞した小川絵梨子さんが翻訳・演出を担当します。

物語は、容姿端麗な青年レナード(小瀧さん)が資産家で独り身の婦人を撲殺した殺人容疑で起訴されるところから始まります。彼は無罪を主張しているものの、状況証拠は彼に不利なものばかり。

レナードはあえなく逮捕され、敏腕検事のマイアーズ(成河さん)が事件を担当することになります。

法廷弁護人と検事の答弁が白熱する中、唯一のアリバイを妻ローマイン(瀬奈さん)が証言するはずことになっていました。

しかし、彼女の口から出た言葉は、彼から『婦人を殺した』と告白されたという、検察側としてのものでした…。

この日のフォトコールでは、レナードがウィルフリッドの法律事務所を訪れるシーンと、レナードの裁判中にローマインが法廷で証言台に立つシーン、レナードが被告人尋問を受けるシーンの3つのシーンが公開されました。

いずれのシーンも緊迫した会話の応酬が続き、観客を一気に物語に引き込んでいきます。特にレナードの被告人尋問では、検事のマイアーズ役の成河さんのレナード役の小瀧さんの熱のこもった圧巻の会話劇が繰り広げられました。

 

取材会で小瀧さんは、「いろいろな意味で、本当にギリギリの状態でやっていますので、(初日を迎えられることが)信じられない。毎日のように抗原検査やPCR検査を行い、ここまで“たどり着いた”という気持ちです。幕が開いたのできれいに閉じたいと思いますし、まずは初日、いいスタートを切りたいと思います」と初日を迎える気持ちを語りました。

 

ローマイン役の瀬奈さんは「ここまでこれたことが奇跡だと思うので、千穐楽まで奇跡を起こし続けて、全員揃ってゴールを目指したいと思います。緊張感を持って大切に演じていきたいと思います」と挨拶。

 

成河さんは「初日を開けられるだけでも感謝しなければいけないし、奇跡ですが、そんなものじゃないだろうという欲望も湧いてきて複雑な心持ちです。1日1日をとにかく精一杯やっていくだけだと思います」と思いを寄せました。

 

本作は、今、注目の演出家である小川さんによって新たな演出で描き出される作品です。成河さんは「演目自体は古いものですが、小川さんご自身が翻訳をされて、今、まさに隣で起きているかのような会話の戯曲になっているので、それをどこまでやれるかという面白さと難しさがある」と話します。その言葉通り、セリフの中には「おばちゃん」などの身近な単語も多く、難しいイメージのある「法廷劇」も取っつきやすい印象でした。

さらに、小瀧さんは「 一人ひとりがすごく良く目立つので、全員が自分が主役だと思って演じています。一人ひとりのリアクションに注目してもらいたいです。リアルが詰まっていると思います」と本作の魅力についてもコメントしました。

 

また、本作にちなんで「最近ついた嘘は？」という質問があがると、瀬奈さんは「私は魚介類が苦手なのですが、息子から“なんで食べないの？”と聞かれた時に“ママはアレルギーだから食べられないんだ”といいました」というエピソードを披露。

成河さんは「僕は今年、40歳になりましたが、生まれてから嘘をついたことがありません!!」と冗談めかして話し、小瀧さんは「まだ観ていない(ジャニーズWESTの)メンバーのドラマを“観たよ、良かったよ!!”と言ったことがあります」と明かして場を盛り上げました。

最後に小瀧さんは「エンタメが出来るのは当たり前じゃないというのは2020年に感じましたが、だからこそエンタメを届ける必要があると僕は思いました。僕自身も(コロナ禍で)生の演劇に触れることができない期間が長かったですが、昨年夏にメンバーの舞台を観に行って、本当に素晴らしいと感じて、自然と涙が出てきました。僕も観に来てくださった皆さまに来て良かったと思ってもらえる公演にしたいと思います。キャスト、スタッフ一丸となって、この1カ月やりきりたいと思います。頑張るので応援よろしくお願いします」と意気込んで、取材会を締めくくりました。

 

【公演概要】

■タイトル　舞台『検察側の証人』

■日程・会場

東京公演：2021年8月28日(土) ～9月12日(日)　世田谷パブリックシアター

兵庫公演：2021年9月16日(木) ～9月20日(月・祝)　兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

大阪公演：2021年9月23日(木) ～9月28日(木)　牧方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール
■作　アガサ・クリスティ

■翻訳・演出　小川絵梨子

■出演

小瀧望(ジャニーズWEST)　瀬奈じゅん
大滝寛　浅野雅博　寺西拓人　斉藤直樹　林愛夏　西川大貴　阿岐之将一
那須佐代子　梶原善
成河
内田智大　大井川皐月　友野翔太

■公式ホームページ　https://www.kensatsugawa.com
■企画・製作　シーエイティプロデュース

(2021,08,29)

photo&text:Maki Shimada

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