『ネバー・ザ・シナー ―魅かれ合う狂気―』ゲネプロ&取材会が9月2日(木)に、品川プリンスホテル クラブeXで行われ、辰巳雄大さん(ふぉ~ゆ~)と林翔太さんが登壇しました。

 

本作は、世界を震撼させた衝撃の「ローブとレオポルド事件」を題材に、ハリウッドの脚本家ジョン・ローガン氏が執筆した戯曲を舞台化した作品です。主人公のリチャード・ローブ役を辰巳さんが、ネイサン・レオポルド役を林さんが務めます。

また、演出は日本を代表する脚本家で映画監督でもある君塚良一さんが担当。君塚さんは、本作が舞台初演出になります。

物語の舞台は、1924年夏。イリノイ州シカゴで全米が注目する、ある裁判が始まろうとしていました。裕福な家庭に育ち、エリートと呼ばれたロードとレオポルドが起こした誘拐殺人事件の裁判です。
2人は、お互いの才能に惹かれあい、信頼を深めていきます。そして、いつしか完全犯罪の実行を夢見るようになったローブと、ニーチェの「超人主義」に傾倒していたレオポルドは、共謀の末に事件を引き起こすのです。

今作では、裁判のシーンと2人が事件を起こすまでの“過去”が交互に展開し、2人が徐々に犯罪を起こすことに取り憑かれていく様子が見事に描かれていました。


全編を通して舞台転換をすることなく、暗転だけで、“今”と“過去”が切り替わっていきます。辰巳さんと林さんはステージにほぼ出ずっぱりのまま、説得力ある演技で観客を魅了しました。

 

ゲネプロ後には、辰巳さんと林さんが取材に応じました。
辰巳さんはまず、「今回、僕たちは、演劇をやるということに真摯に立ち向かってきました。この作品は実話をもとにしているため、(演出の)君塚良一さんを先頭に、いろいろなことを調べて、僕たちなりに勉強をしてこの作品に取り組みました。濃密な稽古の時間を経て、今、こうして皆さまの前で披露できたことが何よりも幸せです。千秋楽まで気を引き締めてお届けしたいと思います」と挨拶しました。

辰巳さんと林さんは、本作で息のあった演技を見せましたが、実はこれほどガッツリと共演するのは初めてのこと。辰巳さんは「もともと、同じグループに属していた時期もありますが、まさかこうして2人で主要人物としてステージに立つとは想像もできなかったです。当時の自分たちに、諦めずに頑張っていたら、こういう景色が見えると伝えてあげたいです」と感慨深そうな様子。
林さんも「今も、こんな日が来るとはって話をしていたんです。僕にとって(辰巳さんは)同じグループにいた時からお兄ちゃん的存在。今回、ガッツリお芝居をさせていただけるのは嬉しいです。お稽古場でも毎回、違うお芝居を投げてくださっていたので、すごく勉強になったし、刺激になりました」と笑顔を見せました。

今回は恋人同士という役柄の2人。林さんは辰巳さんのことを「ローブみたいにセクシーです。家でも動画を観たりして研究していたらしく、日を重ねるごとにどんどんセクシーになっていきました。僕もレオポルドとしてキュンキュンしながらお芝居してました」と絶賛しました。すると、それを聞いた辰巳さんは「生まれ持ったセクシーさが溢れ出したのかな」と照れ笑いを浮かべていました。

さらに、「恋人としてはありか、なしか」という質問があがると、林さんは「ありです!!」と即答。

しかし、辰巳さんは「この稽古に入る前はありって言ってたんですが…今はなしかな。翔ちゃんは、優しさで包んでくれるような、母性すら感じるところがあるんですが、手のひらで踊らされてるのかなって瞬間があって…最終的に尻に敷かれそうなイメージが強くなってきたのでやめておこうかな」と苦笑いを浮かべました。

しかし、今回の稽古中には、Googleアースで実際にローブとレオポルドが通った道を画面上でドライブするという“デート”をしたそうで、辰巳さんは「その時は僕もキュンキュンしました」と明かしました。

最後に、林さんは「実在した事件を題材にしているので、もしかしたら心苦しくなるところもあるかもしれません。でも、ローブとレオポルドの青春物語のような場面もありますし、皆さんにエネルギーや元気を与えられる作品だと思います。そして、僕たちはセクシーな部分もどんどん出していきたいと思いますので、ぜひ楽しんでいただけたら」と本作をアピールしました。
辰巳さんも改めて「実話の持つパワーと演劇が持つパワーが組み合わさって、熱い作品になったらいいなと思いながら稽古をしてきました」と思いを寄せます。
そして、「願わくばこの作品を多くの人に観てもらいたいという思いは強いです。今回、観に来られない方もたくさんいると思いますし、観に来ないという判断をされた方もいらっしゃると思うので、その方々にいつか届けられる第一歩になるようなスタートを切りたいと思います。まずはこの作品で千穐楽まで無事に走り抜けることを目標に、カンパニー一同、演劇というものに真摯に立ち向かっていきたいと思います」と意気込み、取材を締めくくりました。

【公演概要】
■タイトル
舞台『ネバー・ザ・シナー ―魅かれ合う狂気―』
■日程・会場
東京公演:2021年9月2日(木)~9月12日(日) 品川プリンスホテル クラブeX
大阪公演:2021年9月18日(土)~9月19日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
■作 ジョン・ローガン
■演出 君塚良一
■出演
辰巳雄大(ふぉ~ゆ~) 林翔太 荒木健太朗 前島亜美 山岸拓生(拙者ムニエル) 姜暢雄 磯部勉
■公式ホームページ http://www.nts-stage.jp

■公式Twitter @nts_stage
(2021,09,03)

photo(stage):木村直軌(オフィシャル提供)/photo(会見)&text:Maki Shimada

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