11月歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」に出演する坂東巳之助さんの合同取材会が1013()に行われました!!

111()に開幕する本公演は第一部にこうのとりを題材にした優美な舞踊劇『神の鳥(こうのとり)』と、大老·井伊直弼を新たな視点で描き出した名作『井伊大老』を上演。

第二部では、2015年に逝去した十世坂東三津五郎さんの七回忌追善狂言として『寿曽我対面』を上演。

20011月歌舞伎座の三津五郎襲名披露に初役で勤めたゆかりの曽我五郎に、三津五郎さんの長男である巳之助さんが初役で挑みます。

続いて、華やかで勇壮な歌舞伎舞踊の代表作『連獅子』、さらに第三部では『花競忠臣顔見勢』が上演されます。

巳之助さんは、今回の追善狂言について、「(尾上)菊五郎さんをはじめとする先輩方がお許しくださって(公演できるということは)、これはただただありがたいことです。こうした追善公演を行うことができるのも、父が遺してくれた機会だと思います。ありがたいの一言に尽きます」と真摯に語りました。

今回は、尾上松緑さんのご指導を受けて稽古をしているそうで、この日に公開された衣裳を着用したビジュアル撮影の際にも「舞台の上ではこうなるけれども、撮影の場合はこうした方が良いというように、状況に合わせてご指導いただいたので、ありがたかったです」と話しました。

本作の稽古では、「儀式的な部分が強く出ている作品なので、約束事や決まり事がこんなにも散りばめられているんだなということは、改めて感じたことではありました」と言い、「松緑の兄さんに教えていただいたこと、そして皆さんが代々、大切にされてきたことをしっかりと身につけて、それを体現できるようにしていきたいと思います。基本をいつも変わらずに大切にするというのが父(三津五郎さん)の芸風だったので、父の追善公演ではありますが特別に何かと言うことではなく、歌舞伎役者として大切にしなければならないことを大切にすることが、ひいては追善につながると思います」と意気込みました。

また、歌舞伎界においても大きな影響を与えた新型コロナウイルスについて聞かれると、「昨年3月の明治座公演、4月名古屋あ・御園座での新作歌舞伎『NARUTO‐ナルト』が中止になりましたが、当時は未知のウイルスだったわけで、芝居をやらなくなるのは当然なことだと思っていました」と振り返り、その中で、ちょうど長男がまだ2歳だったので、コロナ以前だと考えられないくらい一緒に過ごせる時間が持てたので、それはよかったと思います。今、世の中もずいぶんと落ち着いてきたような、でもこれが本当に続くのか確証が持てないという状況だと思いますが、松竹さんは客席数を半分にし、感染対策の徹底を頑として守ってやってくださっています。我々としてもありがたく思っています」と思いを語りました。

 

【あらすじ】

十世坂東三津五郎七回忌追善狂言

『寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)』

工藤祐経の館では、名誉ある富士の巻狩りの総奉行に任じられた工藤が祝宴を催し、大名たちが招かれ居並んでいます。そこへ、小林朝比奈の手引きにより工藤への対面が許されたのは、曽我十郎と五郎の兄弟。二人の父親は18年前に工藤の不意打ちにより落命。その仇を討とうとはやる五郎は、工藤に詰め寄りますが

 

【公演概要】

タイトル

11月歌舞伎座『吉例顔見世大歌舞伎』

日程·会場

2021111()1126() 歌舞伎座

第一部 午前11時~
第二部 午後2時30分~
第三部 午後6時~

※8()18()は休演

公式ホームページ https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/731

(2021,10,21)

photo&text:Maki Shimada

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