オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『MURDER for Two』ゲネプロ取材会が、パルテノン多摩 大ホールで行われ、坂本昌行さん、海宝直人さん、演出のSCOTT SCHWARTZ(スコット・シュワルツ)さん、J.SCOTT LAPP(ジェレミー・スコット・ラップ)さんが登壇しました!!

 

本作は、2011年にシカゴで世界初演、2013年にオフ・ブロードウェイに進出したサスペンスコメディ。2人の役者が約13役を衣裳を替えることなく、小道具や声色を変え瞬時に演じ分け、さらには1台のピアノを弾き語る独創的な作品です。2016年に日本初演され、坂本が読売演劇大賞優秀男優賞を、照明の原田保さんが優秀スタッフ賞を受賞。2022年には今回同様、坂本さんと海宝さんのコンビで上演され、好評を博しました。

今回、3年半の時を経て、再び2人がタッグを組む坂本さんと海宝さん。坂本さんは海宝さんについて「お会いする前からイメージしていた通り、地頭がいい。言われたことをすぐに自分のものにできるし、僕のセリフまで覚えていらっしゃる。2人じゃなくて、1人でもいいんじゃないかというくらい素晴らしい」と絶賛します。

 

一方の海宝さんも「(坂本さんは)たくさんの役を演じ分けていますが、姿勢も声も歩き方もコロコロと変化していって本当にすごい。役や作品に誠実に向き合う姿は見習わなければいけないと思います」とべた褒めし、相思相愛の様子でした。

息もぴったりで前回の公演よりもさらに役も深まったようで、海宝さんは「アドリブもありつつ、緻密に計算されて作られているので、しっかりと考えて演じなければいけない作品です。なので、前回は叩き込むことにいっぱいいっぱいになっていましたが、今回は細かいディテールまで考えて作ってきたので、よりパートナーシップは感じていただけるんじゃないかなと思います」と胸を張ります。

 

坂本さんも「今回はそれぞれのキャラクターや関係性を深く掘り下げられたことで、我々のお芝居の会話も少しずつ変わってきて、そこで見えるものがたくさんあったので、非常に良い時間が持てました。本番を迎えるにあたってより成長できたら嬉しいです」と笑顔を見せました。

本作では、2人がピアノの弾き語りで歌います。坂本さんの伴奏で海宝さんが歌ったり、海宝さんの伴奏で坂本さんが歌ったり、それぞれ弾き語りをしたり、連弾をしたりと、これまでにないミュージカルスタイルになっています。それだけに2人ともピアノの特訓を行って臨んだそうで、坂本さんは「ある程度は弾けるのですが、(本作では)弾きながらセリフを言ったり、動いたりしなくてはいけない。動くとどうしても手元がブレてしまうので、どれだけ正確に弾けるかは難しいところです。なかなか手強いです」とその苦労も明かしました。

2025年はミュージカル3本目となる坂本さん。これまでの公演を振り返りつつ、「スケジュール的に今後はゆっくりしようかなと教訓になりました。年に3本は厳しいと。脳みそが一つしかないので、セリフが入るキャパシティは決まっている。一度、脳みそを休ませる時間も大事かなというのは思いました」と苦笑いを浮かべながらも、「今年はかなり振り幅が大きい役を演じさせていただいて、役者冥利に尽きる一年だったなと思います」と思いを話しました。

取材会の最後に、海宝さんは「緻密に、素晴らしいものを皆さんとともに積み上げてきました。お客さんが入って完成する作品ですので、ぜひ皆さん楽しく観ていただけたら」と改めてアピール。続いて、坂本さんは「サスペンスストーリーではありますが、コメディ要素が非常に強い作品です。13人の登場人物をしっかり感じていただけるよう我々も頑張りますので、皆さん、楽しみながら想像力を膨らませて観ていただけたら嬉しいです」と語り、締めくくりました。



【公演概要】
■タイトル
オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『MURDER for Two』
■日程・会場
プレビュー公演:2025年9月6日(土)・7日(日) パルテノン多摩
東京公演:2025年9月11日(木)〜9月22日(月) EX THEATER ROPPONGI
■作・詞 KELLEN BLAIR
■作・音楽 JOE KINOSIAN
■演出 SCOTT SCHWARTZ&J.SCOTT LAPP
■出演
坂本昌行 海宝直人

■公式ホームページ

https://murderfortwo.jp/

(2025,09,08)

photo&text:Akiko Yamashita

#NorieM #NorieMmagazine #ノリエム #坂本昌行 さん #海宝直人 さん #MURDERforTwo