ちゅうえいさんの一発ギャグを中心とした漫才で人気を博す、お笑い芸人「流れ星☆」。7月から全国8カ所にて、流れ星☆単独ライブツアーFINAL~大炎回~supported by ナガセスッポン養殖場を開催します。コンビ結成25周年を迎える流れ星☆のちゅうえいさんとたきうえさんに、これまでのコンビ活動についてや「FINAL」と題された今回のツアーについてなど、たくさん語っていただきました!!

 

―結成25周年、そして単独ライブツアー10回目と節目の年になりますね。まずは、コンビ結成の経緯を教えてください。
たきうえさん「二人とも岐阜県出身なんですが、元々、高校の同級生なんですよ。高校2年生からの付き合いで、当時、5人組でコントグループみたいなものを組んで文化祭に出たりしていたんです。その後、高校を卒業して、僕はオカンが美容師なんで、美容師を目指そうと思って大阪の美容学校に通っていました。ちゅうえいは東京で浪人生をしていたのですが、ある日、突然、ちゅうえいが『お前しかいないんだ。お笑いやろう』と大阪まで口説きにやってきたんです。そこまで熱心に言うなら『じゃあ、わかった、やろう』と。僕も高校時代のコントグループに楽しかった思い出があったので、それで一緒にやろうと決めたというのが経緯です。ただ、後から分かったんですが、5人組だったグループの僕以外のメンバーに声をかけて誘ったけど、全員に断られて、最後の一人が僕だったんですって。『お前しかいない』ってそういう意味だったのかって」

ちゅうえいさん「僕は『ラストワン』のつもりで家に行ったんですが、こいつが勝手に『オンリーワン』に捉えているんです」

たきうえさん「やかましいわ。SMAPの歌みたいなこと言ってんじゃねえ」

ちゅうえいさん「…ちょっと待ってください。SMAPの歌?」

たきうえさん「『ナンバーワンにならなくてもいい』…ってどうでもいいわ」

 

―あはは(笑)。ちゅうえいさんは、高校時代の仲間たちとコンビを組みたいという気持ちが第一にあったんですか?
ちゅうえいさん「田舎なので、養成所という発想がなかったんです。コンビを組むなら、誰か知り合いとやるしかないという考えしかなかった。じゃあ、高校の文化祭でお笑いを一緒にやった子たちから声をかけてみようって発想です。養成所というものがあるということすら知らなかったので、お笑いを目指している人はコンビを組んでいることが前提だと思っていました」

 

―なるほど。では、たきうえさんとコンビを組むことになって、活動はどのようにしてスタートしたのですか?
ちゅうえいさん「コンビを組んで、たきうえが大阪から東京に来て、それぞれが住んでいる駅の真ん中が下北沢だったんですよ。事務所に入るという知識もなかったんで、とりあえず何かやろうって、毎日、下北沢で路上コントやっていました」

たきうえさん「ほぼ毎日でしたね」

ちゅうえいさん「今は情報がいっぱいありますが、そのときは何もなかったから。それで、その路上ライブに女子高生の子がよく観にきてくれていたんです。『私も芸人になりたいんだ』って言っていて、僕も『頑張れよ』なんて言って。それがメイプル超合金の安藤なつです。あの見た目のままで制服を着ていました」

たきうえさん「何にも変わってないよね」

ちゅうえいさん「『私、いつかM-1に出るから』と言っていたので、内心『ふざけんなよ』って思っていたんですが、本当に出ていて(笑)」

 

―すごい出会いでしたね!! この25年間で他にもいろいろなことがあったと思いますが、1番辛かったことと1番嬉しかったことはどんなことですか?
たきうえさん「辛かったのは、M-1グランプリの決勝に1回もいけなかったことかな。THE MANZAIでもダメで。それで、心が折れて、ちゅうえいのギャグを漫才に入れるようになって、調子が良くなっていったんです。ダメだったからその後があるとも言えますが、M-1グランプリの決勝に1回もいけなかったというのは自分の中で今でも大きいですね。今でも夢にみるんですよ、決勝にいっている夢を」

ちゅうえいさん「夢、見るよね。でも、芸人はみんなそうなんじゃない?」

たきうえさん「嬉しかったことは、やっぱりTHE MANZAIで敗者復活から決勝にいった時ですね。フジテレビのエレベーターの中で、マネージャーとちゅうえいとハイタッチして。そんなのをやるキャラでもないのに自然とやっていましたね(笑)」

ちゅうえいさん「エレベーターのドアが開いたら、すぐに決勝のスタジオだから、そこでしかできなかったんですよ。三人で、今までやってきたことを確認し合いたかったんだろうと思います。俺が一番しんどかったのは、M-1の敗者復活で、これはウケたと思ったのに上がれなかった時。オードリーか俺たちだと言われていたんですが、オードリーが呼ばれた。あの瞬間は、一番きつかったかもしれません。オードリーとは同期なのでよく話すんですが、若林が『ちゅうえいが俺らが敗者復活で選ばれて、俺らのために泣いてくれたよね。それがすごく嬉しかった』って言っていたことがあって。俺は若林のためじゃなくて、自分が悔しくて泣いていたんです(笑)。これでやっと決勝に届くとリアルに感じるほど手応えがあったんで、ドキドキしていたときにオードリーが呼ばれたので…しんどかったですね」

 

―逆に嬉しかったことは?
ちゅうえいさん「たきうえも言っていましたが、やっぱりTHE MANZAIの決勝に向かうエレベーターの中は、嬉しかったのとホッとしたのでよく覚えています。敗者復活は特設ステージでネタをやるんですが、その時に舞台袖で待機していたら、俺の反対側のたきうえの後ろにレイザーラモンのRGさんがいて、俺に向かって腕をクルクル回して盛り上げてくれていたんですよ。俺はそれを見て安心して、RGさんの真似をして腕をクルクル回したら、それをRGさんの手前にいた、たきうえが自分にやっているものだと思って、すごい照れながら腕を回してて(笑)。後ろでRGさんが爆笑していて」

たきうえさん「めっちゃくちゃ恥ずかしかったです(笑)」

ちゅうえいさん「それは楽しかった思い出の一つですね。あれで緊張がほぐれていつも通りのパフォーマンスができたので」

 

―やっぱり芸人さんたちにとって賞レースというのは大きな存在なんですね。
たきうえさん「大きいですね」

ちゅうえいさん「若手にとってはそれしかないんで」

たきうえさん「M-1グランプリが始まる前と後では、ガラッと変わっていますね、芸人の生き方や指標が。芸人にとって、賞レースで勝ち上がるという明確な目標ができたので、どうしてもそこに重きを置いて活動をするようになるんですよ。1年をかけてネタを磨き上げて賞レースに持っていく。そうすると、その分、思い入れも強いですし、成長とともに期待もされるようになっていってよりしんどくなっていく。結果が出なかったとなると、『これだけ頑張ってもダメだったんだ』と悔しい思いもして…。だから、毎年、12月には楽しかった思い出がないです。毎回、悔しい思いをしていたから」

ちゅうえいさん「12月はしんどかった。結局、毎年ワクワクして、一番しんどい思いをして終わるのが12月でしたからね」

たきうえさん「悔しい思いを抱えて正月を迎えて。そういう意味では、10年間はずっと辛かったですね。THE MANZAIで心が折れたと話しましたが、賞レースはもう無理だと思ったんです。なので、4分間の漫才をするのではなく、4分間の『ちゅうえいプレゼンショー』をしようと切り替えました。それで、ギャグ漫才に変えたら、決勝にいけたんです。なんだか複雑でしたけどね(笑)。あれだけ真正面からぶつかって何もできなかったのに」

ちゅうえいさん「でも、肩の力が抜けたのが良かったのかもしれない」

 

―若手の頃には賞レースが指針だったとして、対するライブというのはお二人にとってどんな存在なんですか?

たきうえさん「ちゅうえいとたきうえというそれぞれの船が、それぞれ勝手な方向に航海していても、毎年1回は戻ってくる港がライブです。それがあるから2人とも好きなように航海ができるのかなと思います」

ちゅうえいさん「芸人をやっているんだなと再確認できる場所です。どうしても歳をとってくると芸人っぽくない仕事も増えてくるので、改めてネタをやることで確認できるものがあるのだと思います」

たきうえさん「その港が今年で爆発です」

ちゅうえいさん「ファイナルだからね」

 

―FINALというのは本当にファイナルなんですか?

ちゅうえいさん「ファイナルです」
たきうえさん「『解散なんですか?』と聞かれますが、そういうネガティブなことではないです。単純に毎年一緒にやっている偉い方がいて、その人が来年、定年なんですよ。それで、じゃあ一区切りだねと」

ちゅうえいさん「ツアーをやろうと言ってくださった方なんです」

たきうえさん「単独ライブはかなり労力も使うんですよ。1年かけてネタの準備をしなくてはいけないので。そういう意味でも僕もちょっと夏休みが欲しいな。1回、リフレッシュして、ツアーじゃなくて旅行に行こうかなと。25周年ということでも区切りだと思うので」

ちゅうえいさん「だから、FINALという単語の中でも、1番軽い意味のFINALです。重く受け止めなくても大丈夫です」

 

―もしかしたら、また何年か後にライブツアーを行うかもしれない?

ちゅうえいさん「やるかもしれないですね。またやりたいと言ってくれる人がいたり、自分たちがやりたいと思ったら。それくらいの意味でのファイナルです」

たきうえさん「僕たちのファンの方に安心してもらいたいのですが、ツアーはやらなくても何かしら楽しいことは発信していこうと思っています。なので、安心してください!」

 

―そんな今回のツアーはどんな内容になりますか?

たきうえさん「今回はファイナルなので、皆さんが思い描いているあの頃の流れ星☆をそのまま見せます」

ちゅうえいさん「人それぞれ、流れ星☆の思い出は違うと思いますが、全部入っているわけ?」

たきうえさん「全部入っています。皆さんが、いろいろなテレビで見た流れ星☆『ザ・流れ星☆』を凝縮してお届けしようと思っています」

ちゅうえいさん「テレビだけじゃないですよ。お笑いライブを昔から見に来てくれている方も、これが流れ星☆だと思ってもらえるものをお見せする」

たきうえさん「だから、ファンだったけれど生活スタイルが変わって来られなくなっちゃったという久しぶりの方も楽しめますし、新規のお客さんも楽しめます。僕たちの強みは、老若男女、誰もが大笑いできるシンプルな漫才です。なので、初めてのお笑いライブという人にもいいと思いますし、テーマパーク気分で来てほしいですね」
ちゅうえいさん「お客さんと一緒に盛り上がって、お客さんにも参加してもらうネタもあるので、楽しんでもらいたいですね」

 

―盛りだくさんの内容になりそうですね。最後に、ツアーへの意気込みや読者にメッセージをお願いします。
たきうえさん「お笑いライブが初めての人も100パーセント満足してもらえるものにしたいと思っていますので、ぜひ来てください」
ちゅうえいさん「僕たち流れ星☆の魅力は、生で漫才を見てもらうことなので、それぞれの地方の方にぜひ生の流れ星☆の面白さを体感しに来てもらいたいです」

たきうえさん「生のちゅうえいの顔は気持ち悪いですからね」

ちゅうえいさん「気持ち悪くて面白い!!」

たきうえさん「楽しみにしていてください!!」


▶︎流れ星☆さんのファッション事情◀︎
―今日のお衣裳について教えてください。
ちゅうえいさん「これは去年の単独ライブツアーで作った衣裳です。毎年、新しい衣裳を1着、作っているんですよ」

 

―そうだったんですね!! では、今年もまた実際にステージに上がるときは、新しい衣装で?
たきうえさん「かもしれませんし、同じ衣裳かもしれません(笑)。相方に言っていませんでしたが、そもそも、毎年、衣裳を作るというのは僕たちが勝手に決めたルールで、別に毎年作らなくてもいいんじゃないかという結論に自分の中でなったんですよ。ただ、区切りの年でもあるので、作るかもしれないですし、まだ分からないですね」

 

―では、それもライブを観てのお楽しみということで。今、着ているお衣裳のこだわりは?
ちゅうえいさん「最初に見たときは、『派手すぎるな。アフリカの毒虫みたいな色だな』と思いましたが、映像で客観的に見たら、これくらいでちょうどいいのかもしれないと。コンビ感もあるし、すっごい好きです、この衣裳」

たきうえさん「僕が柄を選んで、オリジナルで作ってもらっているんです。ぱーてぃーちゃんと同じ衣裳さんなので、同じ柄なんですよ。だから、どことなくぱーてぃーちゃんっぽさもあり…」

 

―なるほど。そうすると、こだわりは柄ですか?
たきうえさん「流れ星☆なだけに星をデザインしていて分かりやすいというのはありますが、あとはシワにならない素材で、着やすいこと。地方営業にもよく行くので、持ち運びに便利な生地にしたいと思って。どれだけ履いてもシワにならない素材にしています」

 

―普段はお二人はどんなファッションをされているんですか?
ちゅうえいさん「45歳を超えてから、やっとロングTシャツというものを着るようになりました。ロンT。それまでは僕の中で邪道だと思っていたんですよ。Tシャツなのにロングってなんなんだって思っていたんですが、ロンTってすごくいいなと思うようになって。45歳からロンTを愛用しています」

たきうえさん「僕は前は、黒系やロック系が好きだったんですが、1回、プロのスタイリストの方がどういう色が似合うか調べてくれる、色診断というのを受けたことがあって。そうしたら、僕は淡い色が似合うらしいんです。水色とか灰色とか。それで、黒をやめてそういう色を着るようになりましたね。昔はドクロが描いてある服にシルバーアクセをガンガンつけていたんですが、女性にモテないことに気づきまして。今はまた違う理由でモテてないですが(笑)」

ちゅうえいさん「モテてないよね」

たきうえさん「今、絶賛、独り身なんで、恋人募集中ですって書いといてください(笑)」

 

―では、お二人が輝き続けるためにしていること、意識していることは?
ちゅうえいさん「これは独特な、僕のオリジナルな方法かもしれないけれど……スロット」

 

―スロット(笑)!? 予想外の答えでした。
ちゅうえいさん「やっぱり常にギャンブル精神を持って心を活性化させることにより、肌の若返り効果があると僕の中では言われています」

たきうえさん「パチンコに負けることを『ハマる』というんですが、こいつ、パチンコに通いすぎて、裏で店員さんに『ハマり星』って言われてますから(笑)」

 

―たきうえさんはいかがですか?
たきうえさん「僕は、自分自身に面白いと思い込ませること。プラシーボ効果ってあるじゃないですか。あれをどうやったら発動できるかを考えています。『自分は面白いんだ』って自分に言い聞かせています。あとはニベアです。顔と首と手に塗ることが、僕の輝くためのポイントです!!」

 

【profile】
ちゅうえい
1978年7月29日生まれ。岐阜県出身。
https://x.com/kinemachuu
https://www.instagram.com/kinemachuu/

 

たきうえ
12月12日生まれ。岐阜県出身。
https://x.com/hansamu1212
https://www.instagram.com/takiue_nagareboshi/

 

2000年6月コンビを結成。2017、2018年の2年連続で『THE MANZAI』たけし賞を受賞。
また、2014年2月には第14回ビートたけしのエンターテインメント賞 日本芸能大賞を受賞。2017年、2018年に鶏ちゃん幸せ大使を務め、ねんりんピック岐阜2020 応援大使にも就任。2016年から飛騨 美濃観光大使(岐阜県観光大使)を務める。

■公式ホームページ
http://nagareboshi.club/


【公演概要】
■タイトル
流れ星☆単独ライブツアーFINAL~大炎回~supported by ナガセスッポン養殖場
■日程・会場
東京公演:2025年7⽉26⽇(⼟) 全電通労働会館
愛知公演:2025年8⽉1⽇(⾦) 今池ガスホール
広島公演:2025年8⽉2⽇(⼟) 広島YMCA国際⽂化ホール
岡山公演:2025年8⽉3⽇(⽇) ⼭陽新聞社さん太ホール
神奈川公演:2025年8⽉23⽇(⼟) 横浜市教育会館
長野公演:2025年8⽉24⽇(⽇) ⻑野市芸術館アクトスペース
福岡公演:2025年9⽉7⽇(⽇) 福岡トヨタホールスカラエスパシオ
北海道公演:2025年9⽉23⽇(⽕祝)共済ホール
東京公演:2025年10⽉5⽇(⽇) 有楽町朝⽇ホール

http://www.bsfuji.tv/nagareboshi/

(2025,05,08)

photo,interview&text:Maki Shimada

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下記のリンクのインスタグラムにインタビュー撮影時のアザーカットを公開致します!!

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https://www.instagram.com/noriem_press/