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ミュージカル『バグダッド・カフェ』製作発表記者会見が2025年8月5日(火)に東京都内で行われ、花總まりさん、森公美子さん、演出の小山ゆうなさんが登壇しました!!
本作は、1983年に公開された同名映画をミュージカル化した作品です。アメリカ西部の砂漠の真ん中にある「バグダッド・カフェ」の女主人ブレンダと、偶然現れたドイツ人旅行者ジャスミンの出会いと友情、そこから広がる国籍も人種も立場も異なる人々の絆を描きます。今回の公演は、日本初演となり、ドイツ人旅行者のジャスミンを花總さん、女主人ブレンダを森公美子さんが演じます。
花總さんは自身の役柄について「人との間に壁を作らないということなど、たくさんの彼女のならではの魅力がある人だと思います。私だったら、きっと自分の持っていた荷物が夫のものだったと気づいたらそのまま帰っていたと思いますが、それでも彼女は居続けた。しまいには、そこで生きていた。そんな不思議な魅力をこれから深掘りしていきたいと思います」と話します。
一方、森さんはブレンダという役柄を「ジャスミンが現れたときから変な人だと（ブレンダは）思い、違和感を感じています。（どんどんと）信用できなくなって、警察まで呼ぶ。子どもたちもジャスミンに懐くので、それも許せなくて…。みんながジャスミンに夢中になって、花總さんが演じることでみんなに愛されるジャスミンが誕生しますが、ブレンダはずっと疑っている」と分析。ポスターではそんなブレンダの心境を表すかのようにジャスミンを警戒した表情を見せていますが、「そうした全ての思いがつまった顔です」と言い、「そんなブレンダが徐々に変わっていくというお話でもあります」と説明しました。
映画の中ではマジックを披露するシーンがありますが、今回、ミュージカル版でもマジックシーンも登場するそうで、花總さんは「先日、初めて手品の先生と練習をしました」と明かしました。
森さんは「やり方を教えてもらったのですが、もしかしたら客席にはバレバレかも」と苦笑しながらも「一応、リビングに（魔法で使う）スティックを置いて、それに慣れようとしているところですが、これがなかなかできない。見るより全然難しいんです。でも、もし、成功したら、私と花總さんで、色々な演芸場や施設を回って披露したいと思っています」と話して笑いを誘いました。
また、演出の小山さんは「（原作映画は）カルト的な雰囲気があり、特に日本でファンが多い作品です。なので、ファンの方ががっかりしないように、きちんと映画の世界観を再現できればなと思っています」と意気込みました。そして、「ミュージカル化するに当たって、映像で表現した部分を音楽にしたところがあったり、時代の流れの中で多様な人のあり方も変わっていたりするので、そうしたミュージカルならではの部分も大切に作っていければと思っております」と力を込めました。
本作の音楽について聞かれると、小山さんは「全てボブ・テルソンさんの楽曲で、さまざまな出自の人たちのそれぞれのキャラクターや内面に抱えていることを音楽で見事に描き出しています。特にジャスミンとブレンダの楽曲は、ユーモアの部分も音楽で膨らませているので、とても楽しい作品になっていると思います」と言及しました。
今回、初共演となる花總さんと森さん。お互いの印象を聞かれると、花總さんは「森さんの舞台を観ているととてもスッキリするんです。楽しいものは楽しい。怒っているときはものすごく怒っている。パワーやエネルギーが伝わってくるんですね。嫌味もないから、お芝居が作り物に見えないんですよね。本当にそこで生きていらっしゃる方と感じてすごいなと思います」と森さんを絶賛。森さんも「花總さんは“華”。この場に二段の楽屋花があるような、何もないところもパッと明るくなるような存在。ところが、普段はジャージで移動しているんです。でも、そのジャージ姿も品があります。ダイヤモンドよりもルビーのような輝きがあって、素敵な方。何をやっていても輝いています」と花總さんの魅力を存分に語ってくれました。
会見の最後に、森さんは改めて「この作品のテーマは本当の愛だと思います。家族愛や親友との愛など、愛を語るには非常に良い作品です。きっと心が温まる作品になっていると思うので、小山さんがおっしゃるような太陽になっていければと思っております」と思いを寄せました。
そして、花總さんは「知る人ぞ知る映画『バグダッド・カフェ』のミュージカル版が日本初演されます。ぜひいろいろな国の方にも観ていただけるように、日本初演を頑張っていきたいと思います」と意気込みました。
なお、この日の会見では本作の劇中で歌われる「Calling You」のスペシャルバージョンが花總さん、森さんの歌唱で披露されました。
【公演概要】
■タイトル
ミュージカル『バグダッド・カフェ』
■日程・会場
東京公演：2025年11月2日(日)～11月23日(日) 日比谷シアタークリエ
愛知公演：2025年11月28日(金)～11月30日(日) Niterra 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
大阪公演：2025年12月4日(木)～12月7日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
富山公演：2025年12月13日(土)～12月14日(日) 富山県民会館
■脚本 パーシー・アドロン／エレオノーレ・アドロン
■音楽 ボブ・テルソン
■歌詞 リー・ブルーワー／ボブ・テルソン／パーシー・アドロン
■演出 小山ゆうな
■出演
花總まり 森公美子 小西遼生 清水美依紗 松田凌 芋洗坂係長 岸祐二 坂元健児 太田緑ロランス
(2025,08,06)
photo&text:Maki Shimada
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