舞台『キュー』トークセッション&製作発表が2026年7月7日(火)に行われ、瀬戸康史さんと有村架純さん、原作者で上演台本を担当する上田岳弘さん、上演台本・演出の白井晃さんが登壇しました!!
本作は、2019年に『ニムロッド』で芥川賞を受賞した作家・上田岳弘さんによる長編小説を舞台化した作品で、テクノロジーが発達し続ける人間社会の中で、「人間とは何か」「“わたし”とは誰なのか」を問いかけます。心療内科医・立花徹を瀬戸さん、徹の高校時代の同級生・渡辺恭子を有村さんが演じます。
トークセッションには、上田さんと白井さんが登壇し、「稽古0日目 作品を紐解く公開トークセッション」と題して、作品制作にまつわるトークを展開しました。


上田さんと白井さんがタッグを組んで舞台化するのは、『2020(ニーゼロニーゼロ)』以来となる2作目。
「『キュー』は一番、好き勝手書いた作品」だと話す上田さんは、「これを舞台化するというのはすごく驚いた記憶があります」と明かします。

一方、白井さんは「上田さんと初めてお会いしたのは『マーキュリー・ファー』の上演中でした。上田さんを紹介していただいて、小説を読ませていただいたら、僕の好きな世界観で。そのときに『キュー』も読ませていただいたのですが、圧倒的な衝撃を受けました。理屈で全てを理解したということではなく、そこに書かれているたくさんの要素が集合体のような形で頭の中に入ってきた。それが強烈なインパクトとして残ったんです。上田さんが書こうとした世界を何とか舞台という表現の中で掲出できないだろうかという夢を見ました」と本作との出会いについて語りました。
また、本作の演出プランについて聞かれると、白井さんは「舞台は制約だらけの中で作られます。劇場という間口のある空間自体が制約ですし、時間も例えば2時間の中に納めなくてはいけない。その中でどう印象付けていくのかだと思います。そして、僕は『良いお話だった』『よく理解できる』だけが舞台を観る尺度ではないと思っています。舞台を観て何を感じるかだと思うので、お客さまの想像の糸を結んでもらう、のり代が舞台上に存在していることが魅力的なことだと思っています」と舞台の在り方について持論を展開。そして、「僕は“悟性”に訴えられる作品が好きなので、そうしたものを持って帰れる作品にしたいと思っています。僕が小説を読んで感じたインパクトをより増幅した形でお客さまにもって帰っていただきたい。持って帰っていただくのが自分の役目だと思っています」と思いを語りました。

続く、製作発表は改めて4人で登壇。

瀬戸さんは「先ほど上田さんと白井さんのお話を聞いて、めちゃくちゃ楽しみになりましたし、見えないものに対するワクワクが浮かび上がってきています」と挨拶。

「今は(ワクワクが)100パーセントです。作品を選ぶときには、自分が演じることが想像できなかったり、見えなかったりする作品にワクワクするタイプなので、この作品はまさにそうです。上田さんがおっしゃっていた『好き勝手に書いた』という言葉がすごく腑に落ちました。なるほど、そういうことかと。分からないところがあってもいいのだと。稽古を終えたときにそこが分かっているようになったり、分かっていたところが違う見え方をするというのが面白いのかなと思いました」と思いを話しました。

また、有村さんは「そもそも舞台というジャンル自体が私にとっての挑戦ですが、その中で、三役というあらゆる引き出しが必要そうな難しい役どころに挑戦させていただきます。分かりやすいメッセージを届ける舞台ではないですが、流れていくこの時間と時代の中で自分たちはどうあるべきかを再確認できる舞台になるのではないかなと思い、そして白井さんたちの思いに賛同して参加を決めました。瀬戸さんたちと紡いでいく時間を楽しみにしています」と意気込みを語りました。

有村さんは、2014年の『ジャンヌ・ダルク』以来の白井さんの演出作品出演です。白井さんの印象を聞かれると、「とにかく稽古が大好きで(笑)。でも、とてもロマンチストで、アーティスティックな部分もあり、白井さんならではのものを世界観として体現されている印象です。白井ワールドに染まっていきたいと思います」と笑顔で話しました。

なお、この日は七夕ということもあり、瀬戸さんと有村さんが願いを書いた短冊を笹に飾る場面も。瀬戸さんは「自分らしく穏やかに過ごす」、有村さんは「無事に終わりますように」と舞台に思いを寄せていました。


【公演概要】
■タイトル
舞台『キュー』
■日程・会場
東京公演:2026年11月15日(日)~11月29日(日) 東京芸術劇場プレイハウス
大阪公演:2026年12月4日(金)~12月6日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
■原作 上田岳弘『キュー』(新潮社刊)
■演出 白井晃
■上演台本 上田岳弘 白井晃
■出演
瀬戸康史 有村架純 石田ニコル 井内悠陽 加治将樹 田中哲司 有川マコト 川合ロン 西山友貴 黒田勇 須﨑汐理 ほか
(2026,07,08)
photo&text:Maki Shimada
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