舞台『2つの「ヒ」キゲキ』公開ゲネプロと囲み取材が10月7日(木)に、新国立劇場 小劇場で行われ、水野美紀さん、矢島弘一さん、和田雅成さん、剛力彩芽さんが登壇しました!!

本作は、「悲喜劇」を共通のテーマとして、水野さんと矢島さんがそれぞれに脚本を書き下ろし、1幕と2幕でひとつの作品として上演する舞台公演です。

1幕は、矢島さんが脚本・演出を担当した「パンティーアナキズム」が上演されます。この作品は、同級生からイジメられ、家族ともうまくいかない女子高生の桜子が、ある日、クラスメイトのパンティーを手にしたことから起こる変化を描きます。

剛力さんが主人公の中村桜子、水野さんが桜子の担任・小田島愛、和田さんが桜子のクラスメイトの内山正晴を演じます。

 

続く2幕は、水野さんが脚本・演出を務める「テクタイト」。物語は、とある舞台公演の千秋楽に、主演俳優の過去が暴かれてしまうことから始まります。混乱が続く中、舞台の幕が開きますが、ある瞬間から、舞台を観に来ていた謎の「小田島」と呼び合う集団や出演者たち皆が、時間の狭間で劇場に取り残されてしまいます。そうして、それぞれの過去や想いが交錯する中、再びカーテンコールに向けて舞台が動き出します。

2幕では、主人公のタクト・望役を和田さんが演じ、剛力さんは小田島X、水野さんは小田島水をそれぞれ演じます。

 

囲み取材で、矢島さんは本作について「女子高生の中のヒエラルキーに巻き込まれた桜子が、どう成長していくかという内容です。剛力さんが演じる桜子は、世間でいう面倒臭いタイプの女性です。彼女は常にどうやって生きていこうか葛藤しています。(その姿に)世間への皮肉を盛り込んでいます」と説明しました。

左から水原ゆきさん、矢島弘一さん、宮下貴浩さん

 

一方、水野さんは「本番中に事故が起きて、舞台中に演技していた役者さんたち皆が死んでしまい、役者さんたちを成仏させるべく画策するおばちゃんたちの話です。自分で自分を救おうとする人、仲間と助け合って救われようとする人が出てきます。ある日、突然普通からはみ出してしまった人たちがどうやって幸せになればいいかを根底に描きたいと思いながら書いた作品です」と語り、「今回は、全く違う毛色の2本を並べて上演するという珍しい試みを行っています。読み応えのある短編小説を2編読んだような、そんな読後感を味わっていただけたら」とアピールしました。

水野美紀さん

 

また、見どころについて聞かれると、矢島さんは「今の時代に合った観やすいものになっていると思いますし、どちらの作品もエネルギッシュな作品になっていると思っています。これがお客さまには応援歌になるかは分かりませんが、『生きるとはなんぞや』という作品2つがセットになっています。両方をセットで楽しんでいただけたらいいなと思います」と力を込めます。

そして、水野さんは「2幕は、役者さんたちが魅力的に映ると思います。和田くんも色々なキャラクターを見せてくれるような構成になっています。それぞれの役者さんが、劇中で色々な顔を見せてくれるのが、見どころです」と明かしました。

さらに、和田さんはそれぞれの役どころについて「矢島さんの作品では、桜子のクラスメイトの男子です。中盤では桜子に影響を与える人物です。水野さんの作品では主人公のタクトを演じています。今、僕の持っているもの全てで勝負させていただいている作品だと思います」とコメント。矢島さんの演出については「自分たちの隠している嫌な部分や人間のリアルな部分を引き出して、人間ってこうだよなというのを教えていただいた」と述べ、水野さんについては「パワーがある方で、演出されている時も舞台上にいる時も引っ張ってもらっている存在」と絶賛しました。

和田雅成さん

 

剛力さんは、「私は矢島さんの作品では桜子という常に何かに葛藤している女の子役です。そういう感情は、誰しもが持っているものだと思うので、バランスよく表現できたらいいなと思っています。水野さんの作品では、一言で言うのは難しい役ですが、根底にあるのは母性です。真逆なキャラクターを演じさせていただいているので、すごくやりがいがあります。どちらも人の感情が伝わったらいいなと思ってお芝居しています」と役柄について語りました。今回、1幕では制服姿で登場しますが、「久しぶりの制服だったので大丈夫かなって思いました。でも、衣装合わせで『全然いけるね』って言っていただいたので、安心して女子高生になろうと思います」と笑顔を見せました。

左から剛力彩芽さん、真凛さん

 

今回、水野さんは、脚本・演出だけでなく、役者として1幕、2幕ともに出演します。「稽古中には苦労もあったのでは?」という質問が上がると、「ずっと鼻血が出そうですし、ずっと禿げそう」と苦笑いで明かしました。そして、「演出のことを考えているときは、使っている脳が違うんです。切り替えようと思ってもなかなかセリフが出てこなかったり、頭が全然働かなかったことがありましたが、キャストの皆さんに助けてもらってここまで楽しく作り上げられました」と振り返りました。

囲み取材の最後に、矢島さんは「今、この世の中に伝えられるメッセージ性のあるものになっていると思います。2つがひとつになり、より一層良いものにしていきたいと思いますので、ご期待ください」とPRし、水野さんは「2つの異なる作品を並べて観ることで見えてくるものもあり、新しい試みを楽しんでいただける気がしています。とても観やすい尺になっていますので、劇場に来られるのが難しい方は配信でも楽しんでいただけたらと思います」と話して締めくくりました。

左から和田雅成さん、富田翔さん

左から椎名鯛造さん、福田ユミさん

 

【公演概要】
■タイトル
『2つの「ヒ」キゲキ』
■日程・会場
2021年10月7日(木) ~10月14日(木) 新国立劇場 小劇場
■脚本・演出 水野美紀 矢島弘一
■出演
水野美紀 和田雅成 剛力彩芽 富田翔 真凛 椎名鯛造 宮下貴浩 福田ユミ 水原ゆき 矢島弘一

■企画・プロデューサー 水野美紀 矢島弘一 宮下貴浩
■主催 水野美紀×矢島弘一『2つの「ヒ」キゲキ』企画
■公式ホームページ https://2-hi-kigeki.com
■公式Twitter @2hikigeki

(2021,10,08)

photo&text:Maki Shimada

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