舞台『薔薇王の葬列』公開ゲネプロおよび取材会が2022年6月10日(金)に、日本青年館ホールで行われ、若月佑美さんと有馬爽人さん、和田琢磨さん、谷口賢志さん、脚本・演出の松崎史也さんが登壇しました!!

 

本作は、菅野文さんによる運命のダークファンタジー『薔薇王の葬列』のテレビアニメを初舞台化した作品です。

シェイクスピアが描いた狡猾で残忍なピカレスクというイメージで知られるリチャード三世を、男女2つの性を持って生まれたことを秘密に抱える存在として翻案し、15世紀のイングランド、ヨーク家とランカスター家が王位継承を巡って争いを繰り返した薔薇戦争を背景に、大胆かつ奥深い解釈とアレンジによって全く新しいリチャード三世の物語を描きます。

 

リチャードを演じる若月さんは「一生懸命作りあげて来て、お客さまに観ていただけることが嬉しいですし、幕が上がることが簡単ではない日に初日を迎えられることが嬉しいですし、千穐楽まで誰一人欠けることなく突っ走れるといいなと思います」と意気込みました。

 

一方、ダブルキャストで同じくリチャードを演じる有馬さんは「ここに立てているのは、ファンの皆さんのおかげでもあります。とても感謝しています。僕たち一同、この作品、この役に愛を込めて、全力で皆さんにお届けできたらと思っています」と想いを寄せました。

 

リチャードと敵対するランカスター家の王・ヘンリーを演じる和田さんは「日本の文化でもある漫画とアニメと演劇の王道でもあるシェイクスピアが混ざったとても面白い作品になっています。我々も感染症などに気をつけて、一人でも多くの方に観ていただけるように頑張っていきたいと思います」とコメント。

 

リチャードの父でヨーク公爵リチャードを演じる谷口さんは「僕は幽霊を信じていませんが、人が全力で生きる生き様から生まれる魂は信じています。アンサンブルも含めて、全スタッフが毎日、本気で全力で生きることをお約束しますので、その僕たちの全力の魂が、誰かの人生を少しでも彩れたらと思います」と語りました。

 

また、演出の松崎さんは「演劇と原作とこの作品、このカンパニーを23人のキャスト全員が愛していて、それをスタッフが支えているという、非常に熱量が高く、自信のある作品ができました。ぜひ劇場で見ていただけたらと思います」とアピールしました。

 

今作は、男女2つの性を持つという設定のリチャードを女性と男性のWキャストで演じるという珍しい試みをしています。演じる上での苦労を聞かれると、若月さんは「アクションの指導をしていただいた時に、女性らしい仕草や男性らしい仕草が自然と出てしまうところがあったので、そこは意識しようというお話はありました。それが芝居にも出てしまうと思ったのですが、他のキャストの皆さんが私たちを男女という区別ではなく、“リチャード”という役として見てくれていたので、自分自身が女であることは頭で考えるのではなく、ただリチャードとして生きていれば周りがそう見てくれるんだと思って、苦労が一気になくなったように思います」と心境を明かしました。

有馬さんも「僕も男女の違いで悩んだり、不安もありましたが、他のキャストの皆さんから『男女で見ていない。いちリチャードとして見ている』というお言葉をいただいてから、自由に演じることができました。不安から楽しみに変わった瞬間でした」と同意しました。

さらに、松崎さんは「（男女のWキャストは）そうした方が面白いと思って始めたことなので（苦労はなかった）。でも、(二人が）ここは共有しよう、ここは別々の表現でいいよねと話し合ったり、お互いの演技を見て自然と演じていたことが印象的でした。こんなにも風通しよくWキャストを背負ってくれるんだなと、良かったです」と稽古を振り返り、「観る方にとっては、（男女のWキャストということは）豊かになると思います。リチャードを男女が演じることで、観る人によって喚起する部分が違ったり、受け取り方や想像する部分は変わってくると思いますので、そこは楽しんでもらえたら」と言及しました。

また、本作では全編に渡って繰り広げられるアクションシーンも見どころですが、若月さんは「二人とも（若月さんと有馬さん）殺陣自体が初めてで、事前に基礎の基礎である剣を抜くところから、たくさんのご指導をいただいて、なんとか形になっている状況」と謙遜しながらも、「闘いが舞台の作品ですので、そこに説得力を出せるようにしていかないといけないと思っています」と話しました。

会見の最後には、有馬さんが「全てが濃い作品です。内容はもちろん、舞台ならではの音、衝撃、風も肌で感じられると思います。ぜひ、舞台を生で、肌で感じていただきたいと思っています」と呼びかけ、若月さんは「今回、ダブルキャストだったからこそ、舞台を客観的に見ることができました。本当に素晴らしい舞台だと嘘なく思います。絶対に素敵なものを持ち帰れると思っていますし、オススメしたい舞台です」と話して締めくくりました。

📸舞台『薔薇王の葬列』舞台写真 📸

【公演概要】
◾️タイトル
舞台『薔薇王の葬列』
◾️日程・会場
2022年6月9日(金)〜6月19日(日)　日本青年館ホール
◾️原作　TVアニメ「薔薇王の葬列」
◾️脚本　内田裕基、松崎史也
◾️演出　松崎史也
◾️出演
若月佑美／有馬爽人(Wキャスト)
和田琢磨
君沢ユウキ　高本学　加藤将　瀬戸祐介　廣野凌大　星波　藤岡沙也香　佃井皆美
田中良子
谷口賢志
◾️ナレーション　斎賀みつき
◾️声の出演　バッキンガム役　杉山里穂
◾️公式ホームページ
◾️主催・企画　舞台「薔薇王の葬列」制作委員会

（C）菅野文（秋田書店）・舞台「薔薇王の葬列」製作委員会

(2022,06,12)

photo&text(会見):Maki Shimada／舞台写真:オフィシャル提供

#NorieM #NorieMmagazine #ノリエム #薔薇王の葬列 #若月佑美 さん  #有馬爽人 さん