舞台『忠臣蔵』製作発表会が2025年9月29日(月)に東京都内で行われ、上川隆也さん、藤原紀香さん、立石俊樹さん、藤岡真威人さん、岐洲匠さん、石川凌雅さん、近藤頌利さん、唐木俊輔さん、財木琢磨さん、松田賢二さん、徳重聡さん、珠城りょうさん、高橋克典さん、演出の堤幸彦さんが登壇しました!!

『忠臣蔵』は、元禄時代(1702年)に実際に起こった仇討ちを題材に歌舞伎などで取り上げられて以来、何度もドラマ化、映画化、舞台化されてきた屈指の名作です。今回は、堤さんが演出を担当、主演となる大石内蔵助役を上川さんが演じ、斬新で魅力的な令和版『忠臣蔵』を作り上げます。

 

堤さんは「明治座を中心とする日本テレビさんの舞台は300ステージくらいやらせていただいていますが、ついに『忠臣蔵』か、と私が一番緊張して、興奮しております。重要な演出家としての重要なターニングポイントだと自覚しております」と『忠臣蔵』という作品への強い思いを明かしました。そして、演出プランについて「キーワードはストレートです。ギミックが多い人間と思われがちですが、実はそうではない。『忠臣蔵』という戯曲を前にすると、演出家としてのストレートぶりを発揮したくなるので、ストレートに演じます。その裏に滲ませるものを感じてもらいたいと思います」と言及しました。

 

また、上川さんは「あまり前のめりにならず、むしろ一堂に会している皆さんと楽しみながらお芝居を作っていきたいというのが第一に思っていることです。その上で、お客さまにいかに楽しんでいただけるお芝居をお届けできるのか、そのことに誠心誠意、傾けてまいりたいと思っております。そんな時間の末に、最後にお客さまとキャストと皆で笑って終われるような、そんなお芝居を作れたら何よりだと思っています」と思いを語りました。

 

大石内蔵助の妻・りくを演じる藤原さんは「堤先生の作品は最新のデジタルを使い、皆さんの殺陣アクションがあり、そしてヒューマンパワーがあります。歴史の中で翻弄されていた人々の心情を丁寧に描き出してくださるので、そうしたところも楽しみにしています」と本作への思いを述べ、「『忠臣蔵』というと男性の義と忠の物語です。そうした物語が大好きなので、それを期待していますし、その下で女たちが覚悟を持って支え、見守る姿をお見せしたい」と意気込みました。

 

吉良上野介役の高橋さんは「『大岡越前守忠相の私になぜ吉良上野介を?』と何日も考えましたが、やらせていただくことに決めました(笑)。吉良側から見ると浅野内匠頭たちは何を言っているんだというような出来事もある。吉良側の理屈もあるんです。悪者だと思っていたら、実は悪者ではなかったということも歴史の中ではあります。なので、もしかしたら、これはこれまでの『忠臣蔵』がひっくり返るくらいの『忠臣蔵』になるかもしれない」と冗談めかして話しました。

 

以下、登壇者たちのコメント。

上川隆也さん
僕自身はあまり前のめりにならず、むしろ一堂に会している皆さんと楽しみながらお芝居を作っていきたいというのが第一に思っていることです。その上で、お客さまにいかに楽しんでいただけるお芝居をお届けできるのか、そのことに誠心誠意、傾けてまいりたいと思っております。そんな時間の末に、最後にお客さまとキャストと皆で笑って終われるような、そんなお芝居を作れたら何よりだと思っています。

 

藤原紀香さん
堤先生の作品は最新のデジタルを使い、皆さんの殺陣アクションがあり、そしてヒューマンパワーがあります。歴史の中で翻弄されていた人々の心情を丁寧に描き出してくださるので、そうしたところも楽しみにしています。私の務めます大石りくは、武士の妻としての本気の覚悟、武士の妻としての本質が凝縮されているようなお役ですので、しっかりとりくを務めていきたいと思っております。

 

立石俊樹さん
浅野内匠頭と小林平八郎の二役を演じさせていただきます。『忠臣蔵』という作品で、堤さんの演出のもと、素晴らしいキャストの方々と一緒に作品作りできることをとても嬉しく思っています。正反対の二役ですので、どう演じ分けられるか。この作品に最高の影響を与えられるように役作りをして臨みたいと思います。

 

藤岡真威人さん
前回、堤さんの演出の元で僕が出演させていただいた『西遊記』では演者のアドリブや堤さんの持ち前のギャグセンスが大いに光っていましたが、今回は一転して無骨な時代劇です。どんな演出になるのか、自分はどう演じるのかワクワクでいっぱいです。堀部安兵衛という役は、個人的にすごく挑戦的な役柄。四十七士の中でも剣豪と称される人物で、仇打ちの先頭に立って敵に突っ込んでいくというリーダー格です。自分がそうした人物をどう表現できるかが課題です。お稽古を重ねる中で、何かを掴み取りながら、本番に向けて精一杯頑張りたいと思っております。

 

岐洲匠さん
4年前に上川隆也さんとご一緒して、そのかっこよくて大きな背中を見て、もう一度板の上に一緒に立ちたいと思っていました。改めてこの『忠臣蔵』という作品を令和の皆さんにお届けできることが楽しみです。役を演じるのではなく、そこに居ることを意識して演じていきたいと思います。

 

石川凌雅さん
300年以上語り継がれるこの物語を、令和のこの時代に語り継ぐ身としての責任と覚悟を持って作品に挑みたいと思います。

 

近藤頌利さん
時代劇は初めてなので、初めてこの忠臣蔵の台本読んだときはほとんど理解できませんでした(笑)。なので、まずは口調から馴染んでいきたいと思います。稽古までまだ1カ月あるので、たくさん準備して、戦いを楽しめるよう精進していきます。先輩を食ってやるという勢いでやりつつも、チーム一丸となってお客さまに素晴らしい作品を届けられたと思っております。

 

唐木俊輔さん
僕は舞台初出演になりますが、矢頭右衛門七が持っている若さや溢れ出るエネルギーを皆さまにお届けできるよう、日々の稽古から精進していきたいと思います。

 

財木琢磨さん
これまで何度も舞台や映像などで取り上げられてきた『忠臣蔵』という有名な作品の一員になれることをすごく嬉しく思うと同時に、責任を強く感じなければならないと思っています。物語が後世に語り継がれてきたきっかけになった寺坂吉右衛門のように、さらに後世にこの物語が語り継がれるよう、真心を込めて舞台に挑んでいきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。

 

松田賢二さん
まだ実感がありませんが、今は古きを訪ねて新しきを知りたいと人としても役者としても思っております。初心に帰って頑張ります。

 

徳重聡さん
色部又四郎は、吉良側の人間なので当然悪い人物だと思っていましたが、思っていた以上に悪い人なんです。この脚本では皆さん伏線があって回収があるので、どういう行動原理があったのかが読み終わったら分かるのですが、私が演じる色部にはそれがありません。ドス黒い部分はお前が担っていけというメッセージなのだなと受け取っております。それを担って頑張っていきたいと思います。

 

珠城りょうさん
長く語り継がれてきた『忠臣蔵』という作品に携わることができ、本当に光栄で嬉しかったです。私は阿久里とおかるという二役を演じますが、立場も生き方も全く異なる女性です。非常に挑戦だなと思い、今はとてもワクワクしています。出演者の皆さんと堤さんと一緒に素敵な作品に仕上げていけるように精一杯務めていきたいと思います。

 

高橋克典さん
『大岡越前守忠相の私になぜ吉良上野介を?』と何日も考えましたが、やらせていただくことに決めました。吉良側から見ると浅野内匠頭たちは何を言っているんだというような出来事もある。吉良側の理屈もあるんです。悪者だと思っていたら、実は悪者ではなかったということも歴史の中ではあります。なので、もしかしたら、これはこれまでの『忠臣蔵』がひっくり返るくらいの『忠臣蔵』になるかもしれません。堤さんとは30年ぶりです。私のデビューしたドラマ『ポケベルがならなくて』以来です。やっと使っていただくことになりました。ようやく一緒にできるので楽しみです。

 

演出・堤幸彦さん
明治座を中心とする日本テレビさんの舞台は300ステージくらいやらせていただいていますが、ついに『忠臣蔵』か、と私が一番緊張して、興奮しております。重要な演出家としての重要なターニングポイントだと自覚しております。いつものように、デジタルエンターテインメントと人間の中心としたストレートな芝居という二面性を持った大きな舞台を作っていきたいと思いますし、なぜ討ち入りをして、なぜみんなが死に向かっていくのかというテーマに肉薄していきたいと思っています。



【公演概要】
■タイトル
舞台『忠臣蔵』
■日程・会場
東京公演:2025年12月12日(金)〜12月28日(日) 明治座
名古屋公演:2026年1月3日(土)〜1月6日(火) 御園座
高知公演:2026年1月10日(土) 高知県立県民文化ホール
富山公演:2026年1月17日(土) 富山県民会館
大阪公演:2026年1月24日(土)〜1月27日(火) 梅田芸術劇場メインホール
新潟公演:2026年1月31日(土) 長岡市立劇場
■脚本 鈴木哲也
■演出 堤幸彦
■出演
上川隆也、藤原紀香、立石俊樹、藤岡真威人、岐洲匠、石川凌雅、近藤頌利、唐木俊輔、財木琢磨、松田賢二、徳重聡、珠城りょう、高橋克典 ほか

(2025,10,01)

photo&text:Maki Shimada

#NorieM #NorieMmagazine #ノリエム #忠臣蔵