極限状態の収容所で懸命に生きる子供たちを描いた衝撃作が、韓国発のミュージカルとして日本で幕を開けます。
重厚なテーマに挑むのは、演劇への熱い想いを共にする橋本祥平さんと小西成弥さん。互いに信頼を寄せつつも、本格的に共演するのは今回が初めてというお二人が、今この時代に本作を上演する意義や、役と向き合う葛藤、そして音楽が灯す「希望」について、稽古場での濃密なエピソードと共に語ってくれました。

 

──作品への出演が決まったときの心境を教えてください。
橋本さん:台本をいただいた時、1ページめくるごとに物語の重みがずしりと伝わってきました。決して軽い気持ちでは引き受けられない作品だと背筋が伸びる思いでしたが、同時に「ここで足を止めたら、大切なことから逃げてしまう気がする」と感じ、覚悟を決めて挑戦することを選びました。

 

小西さん:僕は韓国の作品に以前から興味を持っていました。非常に重い題材ですが、今の日本で上演する意義を強く感じています。役者としてこの作品に携われることが純粋に嬉しく、稽古を心待ちにしていました。

 

──お稽古場の雰囲気はいかがですか?
橋本さん:(小西さんと顔を見合わせて笑顔を見せながら)すごく良い雰囲気だよね。今は稽古が始まって数日。最初は全員で作品の背景や歴史を学ぶ時間を大切にしていました。休憩中の会話も増えて距離が縮まってきました。

 

小西さん:演出の松崎史也さんを中心に「全員でいいものを作ろう」という熱量がすごいです。誰もが自由に意見を出し合えるクリエイティブな空気感があって、ものづくりの楽しさを日々実感しています。

 

──お互いの印象を教えてください。
小西さん:橋本さんは元々「演劇が大好きな人」というイメージでしたが、実際にご一緒して、想像以上に演劇への愛が深い方だと感じました。

 

橋本さん:僕も同じですね。成弥は一人でロンドンまで舞台を観に行くほど演劇への熱量が高く、20代前半で出会った頃から、舞台に対する誠実な姿勢はずっと変わりません。話しやすくて、心に熱いものを持っている人です。

 

──演出の松崎さんとはどのようなお話をされていますか?
小西さん:松崎さんは非常に頭の切れる方ですね。この作品はリアルに描くことも、抽象的に見せることもできるのですが、そのバランスを絶妙に調整してくださっています。お客さまにしっかりメッセージが伝わるよう、細部まで計算されているなと感じます。

 

橋本さん:物語が重いからこそ、全員が疑問を抱え込まず「風通しよく」いられる空気を作ってくださっています。僕たちが考えてきたプランを一度すべて肯定した上で、「もっとこうすれば良くなるよ」と道を示してくれる。毎日がとても濃密な時間です。

 

──作品を通して伝えたいメッセージは?
橋本さん:収容所という極限状態で、子供たちが生きるために必死に選択を繰り返す姿を描いています。決して「暗いだけ」の物語ではありません。彼らの「何としても生き抜く」という心の灯火を感じてほしいです。今の世の中で辛いことがあっても、「諦めずに立ち向かおう」というエネルギーを届けられたら。

 

小西さん:台本の冒頭に「子供たちは大人たちのようになるだろう。私たちがすでに大人たちのようなのだから」という言葉があります。今の日本に生きる僕たちにも通じるテーマが、子供たちの目線を通すからこそ、より鋭く心に届くはずです。帰り道にふと何かを考えたくなる、そんな時間になれば嬉しいです。

 

──「ミュージカル」として注目してほしいポイントは?
小西さん:物語は重厚ですが、歌が「希望の光」になるシーンがあります。暗闇の中に響く明るいメロディが、逆により一層の切なさを引き立てる。音楽だからこそ表現できる感情の揺れを楽しんでいただきたいです。

 

橋本さん:派手に高らかに歌い上げるタイプではなく、感情が自然と歌に繋がるような、緻密な演出になっています。正直、歌っていて楽な曲は一つもありません(笑)。曲調は明るくても、常に心に負荷がかかっているような感覚。その重みが、劇中の空間とリンクしている気がします。

 

──最後に、お客さまへのメッセージをお願いします。
橋本さん:常にキャスト6人が舞台上に居続ける、非常に濃厚な作品です。芝居はもちろん、重厚なハモリなど歌の面でも「おおっ」と思っていただけるよう、一丸となって作りあげます。

 

小西さん:本多劇場という濃密な空間にぴったりの作品です。千穐楽まで、このチーム全員で探究し続けていきます。過酷な状況下で生きる子供たちの姿を、ぜひ劇場で見届けてください。


▶︎橋本祥平さん×小西成弥さんのファッション事情◀︎
──撮影時の衣装も素敵ですね。お互いのファッションの印象は?
橋本さん:成弥は青がすごく似合っててかわいい!僕もダウンベストが好きなので、今日のスタイルは好みです。偶然ですけど、二人の衣装が「青と赤」で対比になっているのもいいですよね。

 

小西さん:橋本さんはシックなスタイルに赤のアクセントが効いていて、クールで素敵です!

 

──普段はどのようにお洋服を選んでいますか?
小西さん:ここ数年は青が好きで、つい青系の服を手に取ってしまいますね。清潔感のあるキレイめなカジュアルが好きです。

 

橋本さん:僕はスタイルが良く見えるように、丈の短いジャケットに太めのバギーっぽいパンツを合わせることが多いかな。

 

小西さん:服を買う時は、絶対に実物を見て買いたい派です。

 

橋本さん:僕も!ネットで目星をつけてから、取り扱っているお店を調べて見に行って買います。やっぱり実物を見ないとですよね(笑)。

 

──お二人が「素敵でいるため」に心がけていることはありますか?
小西さん:僕は、どんなことに対しても一生懸命に、まっすぐ取り組むことを大切にしています。

 

橋本さん:素敵! 本当にその通りだよね。僕も、表に出る仕事として身だしなみに気をつけるのはもちろんですが、それ以上に「心の美しさ」を育てていきたいと思っています。現場での振る舞いや、言葉の選び方には常に気を配っていますね。

 

──具体的には、どのようなことを意識されているのでしょうか?
橋本さん:演出の松崎さんのお話にも通じますが、まずは相手を「肯定すること」から始めたいと思っています。ただ、全肯定する姿勢で現場にいると、かえって一歩踏み込みづらくなってしまう……という悩みも実はあって。「仲良くはなれるけれど、そこから先の深い関係に進むにはどうすればいいんだろう」と葛藤することもあります。それでも、まずは人の素敵なところをたくさん見つけていきたいですね。

 

【profile】
橋本祥平/Shohei Hashimoto
1993年12月31日生まれ。神奈川県出身。
2013年に俳優デビューして以降、ミュージカル『薄桜鬼』シリーズや、舞台『刀剣乱舞』シリーズなど話題の舞台に数多く出演。2018年より様々なメディアミックスを展開する「from ARGONAVIS」プロジェクト内で結成されたバンド「Argonavis」に、ドラム担当として参加。演劇ユニット『言式』メンバー。近年の舞台出演作に韓国ミュージカル『伝説のリトルバスケットボール団』、『あんさんぶるスターズ!THE STAGE』シリーズ、『舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里』、『日本三國』、『パンジャンドラム』など。映画『DOPPEL』(2026年春公開)、『舞倒れ』、ドラマ『あいつが上手で下手が僕で』(NTV)などがある。
▪️公式ホームページ
https://hashimoto-shohei.com/
▪️公式X
https://x.com/hashimotoshohey

 

小西成弥/Seiya Konishi
1994年9月6日生まれ。大阪府出身。

2010年、映画『大奥』でデビュー。ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンで注目を集め、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズや演劇『ライチ☆光クラブ』2025などの2.5次元舞台から、劇団時間制作『トータルペイン』やunrato #9『Our Bad Magnet』、CEDAR『わが友ヒットラー』、タカハ劇団『他者の国』などストレートプレイの作品まで幅広く活動している。また、アプリゲーム『A3!』では泉田莇役として声優も務めている。
▪️公式ホームページ
https://seiyakonishi.com/
▪️公式Instagram
https://www.instagram.com/seiya_konishi

 

【公演概要】
▪️タイトル
ミュージカル『MURDERER』
▪️演出 松崎史也

▪️日程・会場

2026年3月7日(土)~3月15日(日)  本多劇場
▪️出演
橋本祥平 山本咲希/黒川桃花(Wキャスト) 工藤広夢 新里宏太 小西成弥 原周石/田仲ゆら(Wキャスト) 今拓哉
▪️公式ホームページ
https://ae-on.co.jp/murderer2026/

(2026,03,06)

photo:Hirofumi Miyata/interview&text:Akiko Yamashita

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