『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』のプレビュー公演を直前に控えた2023年6月24日(土)に囲み取材が帝国劇場で行われ、望海風斗さん、平原綾香さん、井上芳雄さん、甲斐翔真さん、橋本さとしさん、松村雄基さん、伊礼彼方さん、Kさんが登壇しました!!

 

本作は、バズ・ラーマン監督による名作映画を舞台化したマッシュ・アップ・ミュージカル。2018年のボストン公演を皮切りに、2019年にはNYブロードウェイ公演がオープン。トニー賞最優秀作品賞をはじめとする10部門に輝きました。

 

ナイトクラブでありダンスホール、劇場でもあるムーラン・ルージュを帝国劇場作り上げて行われる今回の公演は、19世紀にオペレッタを創始したオッフェンバックからローリング・ストーンズ、エルトン・ジョンやマドンナ、そしてレディー・ガガまで70曲以上の楽曲が散りばめられた豪華絢爛なショーになっています。

この日の囲み取材は、舞台のセットが見えるように、帝国劇場2階の客席で実施されました。異例の場所での取材に、井上さんは「こんなに上から囲まれることはないですね。圧を感じる」と笑い、和やかなムードでスタート。

ステージ右手に像、左手には「ムーラン・ルージュ」の象徴でもある赤い風車が飾られた、煌びやかな装飾のステージについて、平原さんは「毎日観ていても、毎回、感動します」と話しました。また、望海さんも「客席から見るとこんなにもすごいんだと思いました」と感動した様子でした。

 

また、24日からのプレビュー公演に向け、サティーン役の望海さんは「早く皆さまに客席に入っていただき、この素晴らしい世界観にお連れしたいという気持ちはお稽古が始まった当初からありました。いよいよその日が来るんだということを楽しみにしています。皆さまの反応というか空気感でこちらも変わっていくと思うので、プレビューで皆さまと作り上げていければと思います」とコメント。

同じくサティーン役の平原さんは「クリスチャンはサティーンのためにラブソングを書いて、クリスチャンのためにサティーンは自分の命を全うする。その姿を観ていて、演じていて、毎回、クリスチャンにもサティーンにも感動しながらここまで生きてきました。人を愛すること、そして、その気持ちを相手に伝えることがどれだけ素晴らしいことかを感じます。この作品を見終わった後にきっと『愛している』という言葉が皆さんの心に残るんじゃないかなと思います。本当に笑えて泣けて、悲しくもなるけどハッピーになる素晴らしい作品なので、たくさんの人に見にきていただきたいと思います」と熱く語りました。

サティーンと恋に落ちるクリスチャン役は井上さんと甲斐さんがダブルキャストで演じます。井上さんは、「とにかくスケールが大きいです。コロナになる前から企画はあったと思いますが、大変な状況の中、実現したことに喜びを感じています。オーストラリアのスタッフはもちろん、韓国のスタッフも来てくださっています。本当にたくさんの方がこの帝劇に集まって、この日を目指してやってきたので、今日が無事に迎えられているということが感無量ですし、あとはこれが日本でどう受け入れられるのかドキドキもします。日本人がやる『ムーラン・ルージュ』を2ヶ月間作ってきたので、それをぶつけるだけです」と力を込めました。

また、クリスチャン役をダブルキャストで務める甲斐さんは「ゲネプロ(公開舞台稽古)を観たときに、ムーラン・ルージュの世界をクリスチャンが始めるシーンで泣けたんです。“この世界が日本にやってきたんだ。そして、これが日本の観客の皆さんに届けられるんだ”と鳥肌もので、待ち切れないです」と感慨深そうに話しました。

今回は、井上さんと甲斐さんという、年齢もキャリアも違う二人がダブルキャストで演じますが、井上さんは「僕のダブルキャストの歴史の中ではすごく仲がいいですよ。年齢が全然違いますし、学ぶところも刺激を受けるところもたくさんある。すごくいいカンパニーだと思います」と笑顔を見せました。

一方、平原さんと望海さんは旧知の仲。平原さんは「ずっとバレエ教室が一緒だったんです。高校生の時から一緒にレオタードで踊っている。すごい再会になったのですが、再会してもレオタードを着てます」と意外な過去を明かしました。

今回、サティーンの衣裳はその役柄上、肌を露出したセクシーなものが多いですが、平原さんは「ジムに行ってました」と体づくりをしたそう。一方、望海さんは「私は特に何もしてないんですが」と笑いながらも、「『ドリームガールズ』でだいぶ鍛えられていたので、そのままいこうと思って」と話しました。続けて、望海さんは「宝塚を辞めて、この衣裳で舞台に出るというので、特にファンの方の心が心配ですが、それも気にならないくらい、この世界観にマッチしていると思います」とアピールしました。

ハロルド・ジドラー役は橋本さんと松村さんのダブルキャスト。橋本さんは「もう楽しみでしかないです。お客さまは声を出して楽しんでいいので、大解放してもらって、一緒に盛り上がってもらって。そんな作品です」とにっこり。松村さんは「ダブルキャストが、僕は初めてなので、バディである橋本さんに助けていただき、憧れと尊敬を持って務めさせていただいています」と話すと、すかさず橋本さんから「という反面教師です。僕は数字に本当に弱いので、何番に立ってって言われても分からなくなる。松村さんがバッチリ完璧に仕上げてくださっている」と声が上がり、会場を笑わせました。

デューク(モンロス公爵)役は、伊礼さんとKさんがダブルキャストで演じます。伊礼さんは「僕たちのダブルキャストも仲が良い方だと思います。彼(Kさん)はまだ舞台は2回目なんですが、耳がいいし、感性がいいので、ずるい。僕に先にやらせて、僕のを見て盗んで、その通りやったり、それをアレンジして自分のものにしたりするんで、いやらしいところもあります」と冗談めかしてコメント。

すると、Kさんも「伊礼さんとご一緒させていただいてよかったです。2回目なので、何を見て勉強すればいいのか分からないんですが、すごくいいお手本です。今日もプレビューなので、しっかり盗もうかなと思ってます」と返して、仲の良さを感じさせました。

さらに伊礼さんは「日本ミュージカル界のヒール役といったら伊礼彼方。貴族枠、ヒール役、クズ役は全部伊礼彼方です。そこに新しいヒール役がやってきました。初演ヒールを伊礼彼方とKくんが担いますから、物語がより盛り上がるために引き立て役をしたいと思っています」と意気込みました。

連続テレビ小説「らんまん」でも、お金を使って女性にアプローチする高藤という役を演じている伊礼さん。「慣れたものですよね?」という質問が上がると、「同じようなシチュエーションなんですよ。お金で全て解決すると思っている方なんで、愛情はないんでしょうね。でも、今回は、舞台が始まったら、それは役者のものですから。そこも楽しみにしてもらえれば」と語って、会場を盛り上げました。

なお、この日は、原作映画を監督したバズ・ラーマン氏も登壇。「ゲネプロを観ましたが、日本語は分からなくても、素晴らしい訳だったと思いました。ユーモアも伝わってきましたし、悲劇的な場面がとても感動的。私が観た『ムーラン・ルージュ』で一番感動した舞台でした」と絶賛しました。

 

【公演概要】
■タイトル
ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル
■日程・会場
プレビュー公演:2023年6月24日(土)~6月28日(水) 帝国劇場
東京公演:2023年6月29日(木)~8月31日(木) 帝国劇場
■出演
望海風斗/平原綾香、井上芳雄/甲斐翔真、橋本さとし/松村雄基、上野哲也/上川一哉、伊礼彼方/K、中井智彦/中河内雅貴、加賀楓/藤森蓮華 ほか

■公式ホームページ

https://www.tohostage.com/moulinmusical_japan/

(2023,06,25)

photo:Akiko Yamashita/text:Maki Shimada

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