ミュージカル『この世界の片隅に』製作発表記者会見が2024年2月20日(火)に行われ、昆夏美さん、大原櫻子さん、海宝直人さん、村井良大さん、平野綾さん、桜井玲香さん、音月桂さん、脚本・演出の上田一豪さんが登壇しました!!

 

こうの史代さんによる漫画を原作とした、太平洋戦争下の広島県呉市に生きる人々を描いたミュージカル。慎ましくも美しい日々とそこで暮らす人々が淡々と丁寧に描かれ、それゆえにいっそう生きることの美しさが胸に迫る作品です。これまで2度にわたる映画化、実写ドラマ化されてきた不朽の名作が今回、ミュージカルとして新たに上演されます。

主人公の浦野すず役は昆さんと大原さんのWキャスト、すずが嫁ぐ相手の北條周作役を海宝さんと村井さんがWキャスト、すずと周作の三角関係となる白木リン役を平野さんと桜井さんがWキャストで務めます。音楽は、10年ぶりに始動するアンジェラ・アキさんが担当します。

 

脚本・演出の上田さんは「戦争を描いていながら、日常に暮らす人々の細やかな機微や心の小さな動き、内面まで繊細に描かれている作品なので、それを舞台化するのはチャレンジだと思っています。それを舞台の上でいかに昇華させるのかを考えた時、漫画にどう迫るのかを考えて構成しました」と想いを明かし、「主人公の感情の道をどう表現すれば届きやすいのか。もしくは、誰かの特別なお話じゃなくて私たち一人ひとりの物語であるということを届く本にしたいという思いから、普通の人間が感じることをただ丁寧に描いているものにしたいと考えています。原作を丁寧に扱いたいという想いを込めて描いた本です」と語りました。

 

また、昆さんは、すず役について「不器用で温かく可愛らしい人。この作品の中で(すずは)『お前は普通の人じゃ』と言われるのですが、すずさんの普通って何なんだろうと、その答えを稽古の中で見つけたいと思います。不器用ながらすずさんはその一瞬一瞬を素直に感じていたんだと思うので、それを稽古で深く理解できたらと思います」と想いを述べました。

 

一方、大原さんは「このお話をいただき、脚本を読ませていただいて、音楽を聴かせていただいたときに涙が止まらなかったんです。台本の文字が読めなくなるくらい泣いてしまって。音楽を聴いたときにミュージカルならではの『この世界の片隅に』の世界観が広がったような感覚がありました。一曲一曲が素晴らしいので、歌わせていただける喜びを感じました」とアンジェラ・アキさんの楽曲を絶賛しました。

 

そして、海宝さんは周作について「真面目で愚直な男で、生きるのに不器用なところがあって、その人間臭さに共感できる魅力的なキャラクターだと思います。舞台版では生身の人間が演じるので、その実在感と生々しさ、この世界観がどう舞台上で立ち上がっていくのだろうと楽しみです」とコメント。

 

村井さんは「周作はとぼけていて、周りからは暗いと言われるようなキャラクター。良かれと思って行動するけれど、それが空振りだったりする。一家の大黒柱として引っ張っていくよりは、すずと暮らして、家族の中で生きていくことを大切にしながら生きている人間だと思います。愛らしいし、憎めないところもあるし、とにかく優しい男。すずのセリフにも(役作りの)ヒントがあると思います」と意気込みました。

 

リン役の平野さんは「歌やお芝居を通して、作品にどういうエッセンスを与えられるかを考えながら演じていきたいと思います。日本だけでなく、世界中の方々からも注目されている作品で、しかもストレートプレイではなくミュージカルであるということに意味があると思うので、そこにもこだわりながら進めていけたら」、

同じくリン役の桜井さんは「これまでこの作品に関わってきた方とお会いする機会があって、そのときに『わかりやすいテーマがなくて、何をどうやって受け止めたのか、その感情を言語化しにくい作品でもあるから、私たちは悩んで頑張って作ったけれど、掛け替えのない財産をもらったから頑張りなさい』という言葉をかけていただいたので、しっかりと演じたいと思います」とそれぞれ話しました。

 

さらに、周作の姉・黒村径子を演じる音月さんは「(径子は)当時では珍しい恋愛結婚で結婚をされていて、不器用で家事もできなくて、破天荒で型破りな女性というのが第一印象でした。女性の強さや当時を生き抜いてきた人たちの熱い血を表す役だと思うので、今、演じるのが楽しみです」と笑顔を見せました。

 

最後に、村井さんは「全国公演、そして(作品の舞台となっている)呉で公演でき、我々の想いを重ねることができるのはこんなに幸せなことはないと思います。この作品が持っているメッセージをしっかりと届けたい」、海宝さんは「原作が多くの方から愛されている作品で、そうした作品をミュージカルにするのは価値のあることだと思います。それを全国の皆さんにお届けることができることが幸せです。楽しみに待っていただけたら」と呼び掛けました。

 

そして、大原さんは「深くて心の芯に刻まれる作品です。ポップな世界観ではないですが、音楽の力や演出によってとても観やすいミュージカルに、多くの方に愛される作品になったらいいなと思っています」、昆さんは「戦争のお話ではありますが、その中で生きた人々の暮らしに焦点を当てた作品だと感じています。戦争が当時、当たり前の日常になっていた中で、人とのつながりやささやかな幸せを繊細に描いているので、まっすぐ心に届く作品になればいいなと思っています」と語り、会見を締めくくりました。

 

【公演概要】
■タイトル
ミュージカル『この世界の片隅に』
■日程・会場
東京公演:2024年5月9日(木)〜5月30日(木) 日生劇場
北海道公演:2024年6月6日(木)〜6月9日(日) 札幌文化芸術劇場 hitaru
岩手公演:2024年6月15日(土)〜6月16日(日) トーサイクラシックホール岩手 大ホール
新潟公演:2024年6月22日(土)〜6月23日(日) 新潟県民会館 大ホール
愛知公演:2024年6月28日(金)〜6月30日(日) 御園座
長野公演:2024年7月6日(土)〜7月7日(日) まつもと市民芸術館
茨城公演:2024年7月13日(土)〜7月14日(日) 水戸市民会館 グロービスホール
大阪公演:2024年7月18日(木)〜7月21日(日) SkyシアターMBS
広島公演:2024年7月27日(土)〜7月28日(日) 呉信用金庫ホール
■原作 こうの史代『この世界の片隅に』(ゼノンコミックス/コアミックス)
■音楽 アンジェラ・アキ
■脚本・演出 上田一豪
■出演
昆夏美/大原櫻子 海宝直人/村井良大 平野綾/桜井玲香 小野塚勇人/小林唯 小向なる 音月桂 ほか

■公式ホームページ

https://www.tohostage.com/konosekai/

(2024,02,21)

photo&text:Maki Shimada

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