『La Mère 母』『Le Fils 息子』製作発表が2024年2月19日(月)に行われ、若村麻由美さん、岡本圭人さん、岡本健一さん、演出のラディスラス・ショラーさんが登壇しました!!

『La Mère 母』と『Le Fils 息子』は、『Le Père 父』とともにフランス演劇界を牽引する稀代の劇作家フロリアン・ゼレールさんによる家族3部作と呼ばれる作品です。今回、上演される『La Mère 母』は、ゼレールさんがほかの2作の執筆に先立って最初に書かれた作品で、2010年に本国パリで初演されました。
『Le Fils 息子』は、フランス演劇界で最高の栄誉とされるモリエール賞を受賞するなど高い評価を受け、映画化もされた傑作です。日本では、2021年に圭人さんと健一さん、若村さんで初演されました。
今回の公演では、実力派キャストが結集し、全く異なる2作品を同じ役名で同時上演します。

演出のショラーさんは、これまでフランスオリジナル版も手がけ、19年に上演された『Le Père 父』、21年の『Le Fils 息子』の演出を務めています。『La Mère 母』は今回が初演出となりますが、「ご一緒する俳優の皆さんを信頼申し上げているので、心配はしていないです。前回、とても良いお仕事ができましたし、役を高いところまで引き上げてくれる役者さんたちなので、今回も楽しみにしています」と明かしました。

 

これまで、『Le Père 父』、『Le Fils 息子』でショラーさんの演出を受けてきた若村さんは、ショラーさんの演出の魅力を「愛に溢れた人なので、会った瞬間から愛情をかけてくれているのを感じました。演出はとても明快で具体的に投げかけてくださるので、チャレンジのしがいのある演出をつけてくださいます」と話し、続けて「(『Le Fils 息子』を)再演できるというのは私たち演劇者にとっては特別なこと。それぞれの時間を過ごしてきた役者たちがもう一度同じチームでもっと高みに、もっと深く臨めるということなので、2作を上演することが新たな『La Mère 母』にもいい影響を与えてくれると思います。これからの稽古がすごく楽しみです」と思いを語りました。

 

21年の『Le Fils 息子』で初舞台を踏んだ圭人さんは「自分にとって特別な舞台でした。初めての舞台、そして俳優となっての第1本目の舞台、憧れだった父親との親子共演で、思い出に残っていることはいっぱいあります」と振り返りました。そして、一番思い出に残っている出来事として、「初日の15分くらい前、一番緊張している中、父親が楽屋に来て、いい言葉を言いまして。『これからお前の新しい人生、新しい道が広がっていく。だから、自分を信じてこれからもやっていってほしい』と。でも、今じゃないでしょう(笑)?これから不安定なニコラという役を演じるのに、(父親の言葉で)自分が満たされそうになって、ヤバイヤバイ、涙が出そうって(なった)。それが印象に残っています。父親は悪くないのですが」とエピソードを明かしました。

 

健一さんはそれぞれの作品について言及。『Le Fils 息子』については「10代の男の子が軸になっていて、若者の自傷行為や自殺が大きなテーマになっています。はみ出してしまう子どもたちの原因はどこにあるのかなと考えると、今の若い子どもたちには環境が一番大事になってくると思います。(この作品の家族は)その環境づくりが違う方向に行ってしまったのかなと印象を受けました。日本でも世界中どこにでもある親子の関係を痛烈に描いていると思います。これを観たことで、子どもやパートナーと対話をするきっかけになってもらいたいと思います」と思いを述べました。

一方、『La Mère 母』については「愛する男性と出会って結婚して、子どもを産んで、母親は夫に対しても子どもに対しても全愛情を注いで生きていく。けれども、子どもたちにはそれぞれの人生があって、そのうち巣立っていくし、男も仕事が忙しくなって家を空けることも出てくる。その中で一人、家に残されている母親は、なんでこんなに寂しい思いをするんだろうと考えてしまいます」と物語を解説し、「自分はそうしたことをこれまで考えたことがなかったです。この作品を通して、母親はこの世で一番大切な存在であることを教えてくれた気がします」と話しました。

 

アーティストとしても活動する健一さん。改めて、舞台への思いや舞台の魅力を聞かれると「舞台は生です。公演期間中は、この作品をいかにお客さんに届けるかということしか考えないで生きていくんですよ。この作品の中でも大切なことを描いていますが、楽しいだけの舞台じゃない。辛い役もあります。(演じるためには)自分の悲しい部分や不安な部分、一番見せたくない部分を出さざるを得なくなる作品です。それを素敵な言葉で届けているので、それをいかにお金と貴重な時間を使って観に来てくれた人に伝えるかだと思います。親子共演で幸せで楽しいですねと思っているかもしれないけれど、全然そんなんじゃない。とにかく作品を届けることに入っていくと遊んでいられないし、懸命に作らないといけない」と熱い想いを語りました。

 

【公演概要】
■タイトル
『La Mère 母』『Le Fils 息子』
■日程・会場
『La Mère 母』東京公演:2024年4月5日(金)〜29日(月・祝) 東京芸術劇場 シアターイースト
『Le Fils 息子』東京公演:2024年4月9日(火)〜30日(火)  東京芸術劇場 シアターウエスト
鳥取公演:『La Mère 母』 2024年5月5日(日・祝)/『Le Fils 息子』 2024年5月6日(月・休) 鳥取県立倉吉未来中心 大ホール
兵庫公演:『La Mère 母』 2024年5月10日(金)・11日(土)/『Le Fils 息子』 2024年5月11日(土)・12日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
富山公演:『Le Fils 息子』 2024年5月18日(土)/『La Mère 母』 2024年5月19日(日) オーバード・ホール 中ホール
山口公演:『Le Fils 息子』 2024年5月25日(土)/『La Mère 母』 2024年5月26日(日) 山口市民会館大ホール
高知公演:『Le Fils 息子』 2024年5月31日(金)/『La Mère 母』 2024年6月1日(土) 高知市文化プラザかるぽーと大ホール
熊本公演:『La Mère 母』 2024年6月8日(土) 熊本県立劇場 演劇ホール
松本公演:『La Mère 母』 2024年6月15日(土) まつもと市民芸術館 主ホール
豊橋公演:『La Mère 母』 2024年6月29日(土)・30日(日)/『Le Fils 息子』 2024年6月29日(土) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
■作 フロリアン・ザレール
■翻訳 齋藤敦子
■演出 ラディスラス・ショラー
■出演
『La Mère 母』
若村麻由美 岡本圭人 伊勢佳世 岡本健一
『Le Fils 息子』
岡本圭人 若村麻由美 伊勢佳世 浜田信也 木山廉彬 岡本健一

■公式ホームページ

https://www.lefils-lamere.jp/

(2024,02,20)

photo&text:Maki Shimada

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