2003年にスタートしたファッションブランド「Dw2R/ディ・ダヴル・トゥアール」で現在デザインを手掛ける井野和美さん。井野さんはブランド設立当初からアシスタントデザイナーとしてこのブランドの土台作りを間近で経験。2011年に「Dw2R」デザイナーに就任しました。今年20周年を迎えるブランドの軌跡、そしてこの秋のコレクションへの想いお聞きしました。

 

ー2003年にデビューしたDw2Rが今年ブランドデビュー20周年を迎えます。ブランド立ち上げ当初はどのような感じでしたか?
一言で言うとすごく勉強になりました。それまでパタンナーとして活動していたので、その時に初めてデザイナーという立場で服作りに向き合うことになりました。一番違ったのは、パターンの色のない世界が、デザイナーになって色のある世界になったということです。最初はその色の感覚が難しく、立ち上げ時にチーフデザイナーを務めていた真木(喜久子)さんと一緒に色出しをしながらDw2Rというのはこういう色というものが段々と出来上がっていきました。最初は「この色じゃないよね?」と言われても私の中で理解が難しかったり、図案を作る時も、どんなものがDw2Rなのかという感覚を掴むところが難しかったです。でもその時期はデザイナーとして、とても勉強になった時期でした。

 

ー2011年にデザイナーに就任し、12年目を迎えます。経験を重ねてきた今だからできることとはどんなことでしょうか?
トータル的に商品を売ることができるようになったことです。スタートした頃は、商品を提供するという少し一方通行のような感覚でしたが、今は、こんなコーディネートで、こんな方へ、こんな場所や空間で見ていただきたいということがまとまってきた感じがしています。以前は、どんな方へ向けて、どんな商品を作っていけばいいのだろうと悩むことも多かったのですが、現在、私のブランドの商品の多くが、「LrdR New Normal/エルアールディーアール ニューノーマル」というショップで販売しているということで、買ってくださるお客さまの顔が見えてきて、ブランドとして、こういう商品をご覧いただきたいというビジョンがクリアになってきているのだと思っています。

 

ーブランドとしてのこれからの課題としては、どんなことを考えていますか?
ブランドとしてエッジィな部分を提案していけたらと思います。素材感も上げていきたいですし、削ぎ落としているデザインをもう少しプラスしたりしていけたらと思います。

 

ー20年間ブランドを継続して、Dw2Rというブランドを理解してくれ、ファンになってくださる方が増えてきているという実感があるということですね?
そうですね。ファンになって買ってくださる方も多くなってきましたので、定番のアイテムは残しつつ、その方々にも新鮮に感じてもらえるようにバリエーションを増やして、幅を広げていきたいと考えています。そこにエッジィな部分を入れていきたいですね。20年経ってファンの皆さんにはブランドの呼び名も親しみをこめて、「ディーアール」と呼んでいただけたらいいなと思っています。愛称の「ディーアール」は、今までのロゴの雰囲気とはちょっと違って、筆記体でエレガントで、寄り添っている感じを込めたアイコンも作成中です。

 

ー改めて、2023年秋のコレクションについてお話をうかがいます。今回のテーマへ込めた想いとオススメのアイテムを教えてください。
この秋はリアルバイ、その時に欲しいと思っていただけるようなアイテムを揃えています。秋の立ち上がりは、打ち出しのイメージになるオリジナルプリントのアイテムと人気のあるデニムのジャケットがメインです。

 

ースタイリングを拝見すると、シャツ、ブラウスもしっかりとラインナップされていますね。アイテムでこの秋に意識して作っているものはありますか?
スタイリングの傾向がエレガントになってきています。Tシャツにパンツというスタイルですと、少しカジュアルになってしまうので、最近のコレクションではTシャツをシャツやブラウスに置き換えてエレガントに見えるように意識しています。

 

ー改めて、Dw2Rの服を着てくださる方への想いをお願いします。
生きているといろいろなことがあります。元気がないときや疲れているときもありますし、これから頑張らなきゃっていう瞬間もあります。仕事だったら会社に貢献したり、家庭だったら家族に貢献したり、外に向けて気持ちを持っていく人の後押しが出来るような服でありたいと思っています。以前お客さまにお会いしたときに、「Dw2Rの服を買って元気が出た」とお話しいただいたことがありました。そうやって、着てくださる方の後押しができると嬉しいです。Dw2Rのお洋服を着て、自信を持って進んでもらいたいと思っています。お洋服を見ながら、かわいい、これ似合うという会話を通して気分の上がる時間を過ごしてもらえたらいいなと思っています。

 

【profile】

井野和美/Kazumi Ino
福岡生まれ。1995年渡米。fashion design、fashion businessを専攻。帰国後、ESMOD JAPON東京校でスティリズム、モデリズムを専攻。ファッション工科卒業。2003年アシスタントデザイナーとして「Dw2R」をスタート。2011年より「Dw2R」メインにデザインを担当。

◼︎ブランド公式ホームページ
https://dw2r.storeinfo.jp/
◼︎ブランド公式Instagram
https://www.instagram.com/dw2r_press/

(2023,07,21)

interview&text:Akiko Yamashita

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