2009年に劇団ロロを立ち上げ、古今東西のポップカルチャーをサンプリングしながら 描く世界観が演劇ファンのみならず、ジャンルを超えて注目されている三浦直之さんが作・演出を務める舞台『最高の家出』が2月4日に紀伊國屋ホールで初日を迎えます。
『最高の家出』は、ある演劇が繰り返し上演されている「模造街」という虚構の街で<その街に迷い込んだ人> <その街しか知らない人>の2人の家出が交差するファンタスティック迷走ストーリー。今回、単独での舞台初出演となる高城れにさんに作品への思いや稽古場の様子、さらには恒例のファッション事情をうかがいました!!

 

ー今回この作品への出演のオファーを受けた時はどんな気持ちでしたか?
グループから離れて演劇や舞台の世界に飛び込むということがなかったので、未知すぎて、「大丈夫かな、出来るかな」という不安も大きかったのですが、知らない世界へ飛びこいたい、お芝居をやってみたいという気持ちがすごくありましたので、いい機会をいただき、ありがたいですし、自信を持ってやるしかないと思い毎日挑んでいます。

 

ーグループで立つ舞台と今回おひとりで立つ舞台への心の持ち方は違いますか?
頑張りたいなとか良い作品にしたいなという気持ちはももクロの舞台でも今回も変わりませんが、作品の作り方が全く別物です。ずっと演劇をご覧になってきた方にとっては見慣れた景色だと思うのですが、モノノフさんやももクロの舞台をみてきた人たちにとってはすごく新鮮な世界だと思います。

 

ー良い作品にしたいというところは同じというお話がありましたが、逆に違うところはどんな所でしょうか?
パフォーマンス中のコミュニケーションの取り方が違うのかなと思います。コンサートだとグループで一つのものを作り上げるので、個性も大切ですが協調性が大切で、舞台は協調性よりも一つ一つが目立つことで、作品をつなげていくというところが違うと思います。ライブはアイコンタクトや万が一誰かが歌詞を忘れても他のメンバーがカバーすることできますが、演劇はそれぞれのキャラがあって、道筋を作っていかないといけないので、フォローの仕方も全然違ってくると思います。

 

ーコンサートも舞台もライブです。高城さんが感じるライブの魅力とは?
ライブ、舞台、何か特別な気持ちを生で共有できることが好きなので、そこは楽しいですね。自分自身もそうですが、いろいろな感情や大切な言葉を見にきてくれた人へ届けられる。何かをプレゼントしてあげられるという所がエンタメの素敵な所ですね。

 

ー初の舞台への単独出演になります。どんなお気持ちですか?
主演で座長という言葉だけ聞くと自分自身がぎゅっと萎縮してしまうので、気負わず行こうかなと思います。他の出演者の皆さんは演劇の先輩方ですので、勉強したいという気持ちが大きいです。やらせていただけるのであればパフォーマンスで頑張りたいと思っています。

 

ー経験を重ねると初めてということがだんだんと少なくなっていきますが、今回初めて経験するグループを離れた舞台作品の稽古は高城さんにとってどんな毎日ですか?
こんなに頭を回転させるのは学生のときにもなかったような毎日です(笑)。過去一毎日頭を使っていると思います。アイドルグループでの活動の中では、耳や身体で覚えることが多くて、慣れてくると自然とできていくことが多かったので、戸惑いもありますが、すごく楽しい毎日だと思います。

 

ー開幕に向けてお稽古が進んでいると思いますが、今はどのような状況ですか?
先日ひと通り最初から最後まで通すことができ、ここからがゼロからのスタートだと思っています。あるものをさらった上で、ここをこうした方が良いのではという話し合いや、三浦さんから付け加えられるシーンがあったり、シーンの組み替えがあったりしているので、元々あった台本に肉付けをしている最中です。

 

ーお稽古が進む中で感じるご自身の成長はどんなところですか?
だんだんと質問できるようになったことですね。最初は本当にわからないことは自分で解決しなくてはと思っていたので、なかなか聞くことができなかったのですが、他の人が(作・演出の)三浦さんに質問をしている姿を見て、自分もわからないことをそのままにせず、質問をするようになりました。聞くことで、作品の意味をもっと知りたいと思いましたし、この作品は笑いもありながらも大切な部分を伝えるということもあって、ご覧になった方々がこの作品から得るものがたくさんあると私は思っているので、そこをしっかりと表現したいというのがまず第一にあります。だからこそ、しっかりと内容を自分の中で噛み砕いて吸収しないといけないという思いが強くなりました。

 

ー高城さんが演じる箒との重なりや共感する部分はありますか?
箒ちゃんとリンクする部分はたくさんありますが、私にはない強さを持っていたり、行動力も私とは正反対な部分もあって、近しいような近くないような不思議な感覚になっています。だんだんと箒ちゃんという人物像が出来上がってくることで、愛おしくなってきました。箒ちゃんが紡ぐ言葉にどんな感情が隠されているのか、本当はこんな気持ちなんじゃないかとか、いろいろな面が見えてきたので、ご覧いただく皆さんのそれぞれの角度からの箒ちゃんの見え方が楽しみです。

 

ー演じる箒と高城さんとの距離感は?
今までいただいた役は自分と似ているような自分よりの役で、役が私によっている感覚でしたが、今回は初めて私が役に近づいていっている感覚があります。
だんだん箒ちゃんっぽくなっている感じがありますし、私生活でもこの作品に染まっている感じがあります。3日位前に友達から電話がかかってきて話をしていると、内容が作品とかぶっているところもあって、劇中のセリフを会話の中で普通に話してしまったことがありました。いい感じに染まってますね(笑)。

 

ー最後に作品をご覧になったお客さまにどんな気持ちを持って帰って欲しいと考えていますか?
本当にいろいろな気持ちを持って帰って欲しいのですが、自分自身がそこに存在してもいい、誰にでも存在する権利や自分らしさをしっかりと持つ権利もあって、そうはいっても、自分て何なんだろうとか自分の居場所ってどこなんだろうと思う時もあると思います。そういう時は焦らずに周りと関わりながらゆっくり自分自身を見つけていったら良いと思いますし、関わる環境や人で自分らしさを他人に見つけてもらうということもあると思います。そういう不安要素や自分はどうしたらいいんだろうと悩んでいる人に安心させてあげられるような作品です。
いろいろな問題がある中で、行きたかった場所に行けなかったり、やりたかったけどできなかった人がたくさんいる世の中でその夢を誰かが託された時に、どう叶えてあげられるのか。私の母も芸能活動したいという気持ちがあって、だから頑張ってほしいという気持ちを中学生くらいに聞きました。誰かに夢を託す気持ち、そして託された側の気持ちとかそういう経験を皆さんもされていると思うので、そういう気持ちにも共感いただけたらと思います。


▶️高城れにさんのファッション事情◀️
ー今回の取材日の衣裳のお気に入りポイントは?
ワンピーススタイルが好きなので、可愛いなと思いました。モノクロだとクールなイメージがありますが、クールになり過ぎず、頭に大きなリボンを付けてもラブリーになり過ぎずそのバランスが好きでした。

 

ーお気に入りのファッションスタイルやファッションアイテムはありますか?
あまり得意ではないんですが、うーーーーーーーーん。ファッション。。。
年齢を重ねるにつれて、明るい色を選ぶようになりました。

 

ー様々なお仕事の中での切替で意識していることはありますか?
遠くに意識していることはないですね。稽古場に来て、みんなと会うと箒ちゃんになりますし、みんなの顔を見ると落ち着くようになりました。休みの日は、作品のことは頭にありますが、高城れにとして過ごして、お昼くらいまで寝て、好きなアニメをみて、CoCo壱に行き、家に帰ってグータラしたり掃除をしたりしていました。こんなに期間の長い公演も初めてですし、公演の間にはももクロとしてのバレンタインイベントもあるので、自分がどういう気持ちになっているのかそこは自分でも楽しみです。

 

ー忙しい高城さんのリラックス方法は?
アニメを見ることです。今は「幽☆遊☆白書」をみています。

 

ー高城さんのおすすめの作品を教えてください。
おすすめの作品は、「五等分の花嫁」がすごく好きでグッズもたくさん持っていますし、映画も見ました。中野三玖ちゃんというキャラクターが一番好きで、オタ活をしています。「弱キャラ友崎くん」と「天使な小生意気」という作品も好きですし、「葬送のフリーレン」は最近のおすすめです。

 

ー高城さんが素敵さを保つためにしていることは?
疲れた時にはLypo-Cを飲むようにしているのと、韓国で流行っている「飲むエルメス」と呼ばれているサプリメントにはまってます。先日韓国に行ったときに爆買いをして来ました。飲んでないと元気が出なかったり、身体が重かったり、ファンデーションのノリが違うような気がしています。

【profile】
高城れに/Reni Takagi
1993年6月21日生まれ。
2008 年にももいろクローバーZ 結成。担当カラーは紫。2015 年以降毎年ソロコンサ ートを実施。2020 年には、NHK 総合「よるドラ」枠『彼女が成仏できない理由』にて、W 主演。メンバー初となる連続 ドラマの主演となった。舞台は 2015 年に『幕が上がる』、2018 年『ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?』、2019 年『座長・佐々 木彩夏 大江戸娯楽活劇 「姫はくノ一」』、にメンバーで出演。2023 年 11 月には『座長玉井詩織 大江戸ミュージ カル「CHANGE THE FUTURE!~未来を変えろ~」』へ出演。

▪️公式Instagram
https://www.instagram.com/takagireni_official/

photo:Tsubasa Tsutsui/styling:Kumiko Yosemori(WONDER STYLE)/hair&make-up: MIKIYO TAKEUCHI(KIND)/interview&text:Akiko Yamashita


【STORY】
結婚生活に疑問を感じ、家出をした立花 箒 (高城れに)。
道中、無一文になり途方に暮れていたところ、出会った藤沢 港 (東島京)に「住み込みの働き手を探している劇場がある」と聞き、劇場を訪れる。そこで与えられたのは、舞台上に作られた“模造街”で、ある役を演じる仕事だった。
この劇場ではたった1人の観客のために、7ヵ月間をかけてひとつの物語を上演しているのだが、港が家出したせいで、箒は代役を務めるハメに。 舞台の主演蒔時アハハ(祷キララ)は「相手役が変わるならやらない」とゴネるが、物語の幕は上がり、箒とアハハ はチグハグな関係のまま芝居を続ける。 演劇と現実の区別がつかなくなった男、眠りを忘れて働き続ける裏方、舞台上だけ雄弁な言葉を失った俳優。箒は奇妙で愉快な面々に振り回されながら、次第に劇場での暮らしに心地よさを覚え、アハハとの友情を深めていく。
そんなある日、劇場に箒の夫・向田淡路(尾上寛之)が現れ、さらに港も戻ってきて、“模造街”の秩序が崩れはじ める……。 舞台上と舞台裏、それぞれの”家出”が重なり合って生まれる、ファンタスティック迷走ストーリー

【公演概要】
■タイトル
パルコ・プロデュース 2024 『最高の家出』
■日程・会場
東京公演:2024年2月4日(日)〜2月24日(土)  紀伊國屋ホール
高知公演:2024年3月6日(水) 高知県立県民文化ホール オレンジホール
大阪公演:2024年3月9日(土) 森ノ宮ピロティホール
香川公演:2024年3月14日(木) レクザムホール(香川県県民ホール)小ホール
宮城公演:2024年3月20日(水・祝) 仙台電力ホール

北九州公演:2024年3月23 日(土) J:COM北九州芸術劇場 中劇場
■作・演出 三浦直之(ロロ)
■出演
高城れに(ももいろクローバーZ)
祷キララ 東島京 板橋駿谷 亀島一徳 篠崎大悟 島田桃子 重岡漠 尾上寛之
■公式ホームページ
https://stage.parco.jp/program/iede/

(2024,02,03)

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